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三陽商会が直営ECと実店舗を連動した”オムニチャネル対応”加速、越境EC強化やアプリ・店頭取り置きサービス開始



三陽商会は、好きなときに好きな場所で商品の情報を得たり購入できる”オムニチャネル化”に磨きをかけることで、消費者のさまざまな買い方に対応するとともに機会ロスの低減につなげる。

同社は、自社通販サイト「サンヨー・アイストア」に消費者の満足度を高める便利機能を相次いで実装。自社サイトで完売した商品を店頭の在庫から引き当てて販売する「お取り寄せ購入」サービスは2014年4月にスタートし、昨年3月には対象店舗を百貨店含む全店に広げている。

同サービスは、通販サイトで欲しい商品の在庫がない場合、商品詳細ページの「お取り寄せ購入」ボタンをクリックすると、在庫がある実店舗の業務端末に一斉にリクエストが届き、対応できる店舗が取り寄せ依頼に応える仕組みで、店舗から一度、倉庫に当該商品を送って消費者に届けるため、配送リードタイムは若干長くなる。財務上の売り上げはECに計上されるものの、リクエストに応えた店舗の成績にも反映させることで、リアル店舗が協力しやすい環境を整えた。同サービスは対象店舗が全店に拡大して約1年が経過。販売スタッフへの教育もあって取り寄せリクエストの成功率は向上しているといい、取り寄せ経由の販売はEC売上げの約7%を占めているようだ。

昨年12月には、自社通販サイトの商品詳細ページに「店舗の在庫を確認」ボタンを設置。気になるアイテムの店頭在庫状況を見られるようにした。同機能はスマホで確認している利用者が多く、そのまま電話で取り置きを申し込む顧客も想定を上回っている。

今年2月25日からは、店舗の在庫を取り置きできる機能を追加(画像)。店頭に在庫がある場合、ウェブ上の「取置」ボタンから簡単に申し込めるようにし、消費者は申し込み確定日から3日以内に来店すれば店頭で試着、購入できる。

新サービスは、「トゥービーシック」と、新ブランドの「マッキントッシュフィロソフィー」「ブルーレーベル・クレストブリッジ」「ブラックレーベル・クレストブリッジ」の各ブランドを対象に始動し、店頭のオペレーションなどを検証後、3月10日をメドに全ブランドに広げる計画だ。

サイト刷新し新会員制度も
一方、前期(15年12月期)は8月に通販サイトをリニューアルし、同時に全社横断の会員制度「サンヨーメンバーシップ」をスタート。実店舗でも通販サイトでも共通のポイントが貯まり、どちらの売り場でも利用できるようにした。顧客情報を一元化することで、消費者が実店舗とECで何を購入したか把握できるようになるため、従来以上に顧客の実像を把握した商品レコメンドが可能になるほか、店頭とECの併用客の拡大にもつながりそうだ。

また、同社では昨年9月に「サンヨー・アイストア」内で新ブランド「マッキントッシュロンドン」の販売をスタートしたほか、「クレストブリッジ」専用の通販サイトも開設。「クレストブリッジ」はECとブランドサイトを一本化し、世界観をより表現しやすいようにした。

顧客の定着化に向けてはメルマガを活用している。ブランドごとに新着商品や人気ランキングを配信したり、セールやアウトレットコーナーへの商品追加情報を発信。メルマガ経由のEC売り上げは全体の25%前後に達しているが、今期は購入履歴などをベースにセグメントを絞ったメルマガ配信にも着手することで精度を高める。

また、今期はメンバーシップ会員向けにスマホアプリのリリースを計画。同社のオムニチャネル施策を補完できるアプリとして開発を進める。

越境ECについては昨年9月に、世界の人気セレクトショップを集めたファッション通販モール「ファーフェッチ」に三陽商会の「ラブレス」「ギルドプライム」が出店しているが、今後、他の海外ECとの連携も図っていくという。

なお、同社の15年12月期のEC売上高は前年比3・5%増の32億8000万円となり、期初計画(約35億円)には届かなかった。上期は増税の影響が長引いたことなどもあって前年同期比2・8%減と苦戦。下期は欠品対策や新ブランドのEC展開もあって同11・4%増と好調に推移した。16年12月期は前年比24・0%増の40億6000万円を見込んでいる。
[元記事:三陽商会 オムニチャネル対応を加速、取り置きサービスも開始]

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