CULTURE

【インタビュー】書道の魅力をイラストに。ファッション業界でいま最注目のイラストレーターnatsu yamaguchi、初の個展開催で語る“これから”



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書籍、雑誌や広告、WEB媒体などへイラストを展開しながら、アパレルブランドへ提供するテキスタイルが人気のイラストレーターnatsu yamaguchiこと、山口奈津さん。2月20日から25日まで東京・原宿のギャラリー・ルモンドにて、natsu yamaguchi 1st exhibition「colors」を開催。昨年4月の本格始動から1年経たずして自身初の個展を開催した彼女に、イラストにかける想いや活動の今までとこれからについてインタビューを行った。

Photo: J.L.F.S Text&Interview: Madoka Takano Edit: F.M.J. magazine


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PROFILE:natsu yamaguchi(山口 奈津)イラストレーター、パターンデザイナー。1988年生まれ。幼少期より書道を学び、墨のにじみの魅力にはまる。2011年日本文化書道、師範代(書)取得。2013年京都精華大学デザイン学部イラストレーションコース卒業。(現 イラスト学部) 大学卒業後、アパレル会社、デザイン会社で勤務。現在は、書籍、雑誌や広告、WEB媒体などへイラストを展開。キッズ服から大人服まで、アパレルブランドのオリジナル柄を提供している。 2017年4月より、フリーランスのイラストレーターになる。

ー 今回自身初の個展ということですが、テーマを教えてください。

“ファッション”をテーマに水彩絵の具と、墨で描きました。にじみのもつ偶発的な表現が好きで、それを活かしたイラストを描いてます。

ー プロフィールを拝見したのですが、書道は師範代だとか。

書道は小さい頃から習っていました。書の道のほうが自分には向いてるのかなとも思ったんですが、ずっと絵を描く事が好きだったのを捨てきれなくて、
とりあえず美大に4年間行ってみようと思い、デザイン学部のイラストコースに進みました。大学では、日本画や洋画の技法、デジタルで絵を描いたり、立体物を作ったり、物の質感を体で感じたり…その中で、描くとはこういうことなんだ、ていうのを学びました。

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ー ファッションのイラストを描こうと思ったのはその頃ですか?

美大を卒業してアパレルのブランドビジュアルを作っている部署に入ってからです。WEBバナーの制作や、撮影のお手伝い、VMDで使うイラストを用いたポップなど、いろんな事をやらせていただきました。当時、イラストコースでもファッションのイラストレーターを目指す人はいなかったので。ファッションの業界でもイラストって表現できるんだというのが分かったのがアパレルの時でした。発見でしたね。

ー はじめにイラストを描いたのはどのようなものだったのですか?

Tシャツの襟のところにプリントする英文を手書きで描くお仕事です。でも、何度描いても上のOKがでなくて。
ただただ自分の良いと思うものだけをぶつけて、相手の求めるものを汲み取ることができなかったんだと思います。
結局、期限までにOKをもらうことができませんでした。自分の中ですごく衝撃的でした。自分の個性を出しすぎたらダメなんだ、という。

ー ブランドの求めるものと自分の描きたいものとのギャップですか?

昔は参考資料そのまんま描いて、っていう依頼が結構ありました。悔しい、というか、参考資料をまんま描くだけなら、私が描く意味がない。自分の”色”を出しつつ、ブランドに寄り添って作っていけるようにしよう!と思うようになりました。

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ー その“色”が水彩なんですね。

アナログの手描きが好きなので、そこにはこだわりたいです。今回の展示のような作品は一発描きがほとんどなんです。書道でなぞり字は字が死ぬ、って教わっていて、それと同じ感覚ですかね。私の場合、下描きをしてから描くと線が死んでしまう気がして。なので偶然にできたにじみによる、顔の表情などは大事にしています。納得いくまで描きます。

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ー 今後やってみたいことやお仕事は?

自分の描いたものが物になると嬉しいので、アパレルのお仕事はやり続けたいと思うんですけど、作品作りも増やしていこうかなと思っています。1人のイラストレーターとして成長するためには、自分と向き合う時間が必要かなと、今回個展の準備を3ヶ月くらいやってみて気付いたことでした。また、アニメーションみたいに、絵を動かす事はやったことがないので、やってみたいです。

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ー 自身のブランドなどは考えますか?

今は、ブランドさんと服づくりをしていくのがバランスが良いと思っています。アパレルブランドでも他分野でもコラボする以上、やはり売れてもらわないとという思いがあります。自分が100%いいと思って世の中に出したものが売れる、とは思わないですし。私が描いた柄を、ファッションデザイナーさんが上手に服に落とし込んでくれているので、成り立っています。

アパレルでやってみたい事と言えば、着物の柄も描いてみたいです。

ー では最後に、今回の個展でいちばんのお気に入りは? 

全部。ですけど、強いて言えば墨の濃淡を使ったものですかね。

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ー 今後の展望についても生き生きと語ってくれたnatsuさん。得意とする水彩画の色あいと、会場に届いた沢山の祝い花、インタビュー中にも続々と来場者が訪れ、会場はテーマ「colors」のごとく華やかに。来月にはイベントも開催予定という事で、彼女の今後の活動にも目が離せない。

・natsu yamaguchi オフィシャルサイト http://www.natsuyamaguchi.com/ / インスタグラム @natsuyamaguchi

・ギャラリー・ルモンド(L’illustre Galerie LE MONDE) https://www.galerielemonde.com/ / インスタグラム  @galerie_lemonde

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