5月17日に京都・大覚寺で、ファッションショーイベント「ファッションカンタータフロム京都(Fashion Cantata from Kyoto)」が開催された。同イベントは、西洋のファッションとの交流により京都の伝統的な服飾文化を発展させることを目的として1992年にスタートした。
22回目の開催となる今年はゲストモデルに杏、すみれ、松尾幸実を迎え、「シーバイクロエ(See By Chloe)」の14-15AWコレクションと、手描き友禅やろうけつ染めなど京都の着物作家4人による新作の競演となった。
16時半、18時半、20時半と3回行われたショーでは、明るい陽射しの時間帯から暮れなずむ夕刻、そして日没後と、それぞれの時間帯で異なった趣を楽しめる内容となった。
シーバイクロエはパリのアートスクールに留学中のイギリス女性をイメージしたアイテムで、ナチュラルで爽やかなスタイルを体現。手描き友禅やろうけつ染めなど4人の作家がそれぞれの技を尽くした着物作品は、大胆な図柄や鮮やかな配色で「プラトニック・ラブ」「大人の愛」など様々なLOVEが具現化されており、大覚寺の新緑を背景に艶やかに披露された。
[元記事:シーバイクロエ、京都でLOVEをテーマにファッションショー]
京都とファッションブランドのマッチングは意外なようで過去には事例も多く、金閣寺の「Gucci(グッチ)」創設90周年記念アーカイブ展や中田英寿の「TAKE ACTION」のチャリティイベントとして協賛した智積院での「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」、さらには「HERMES(エルメス)」がプレス向け発表会として”美しき逃避行”をテーマに京都市内を自転車に乗って旅したりと、特に海外のラグジュアリーブランドが、テーマに合わせたブランド発信の地として京都を選んでいます。
また、昨年9月にピンクリボンキャンペーンの一環として実施されたエスティ ローダー グループによる「ピンクに染まった清水寺」も史上初の試みとして話題を集めました。
日本の伝統工芸・文化・技術などを再評価しながら、新たな価値をファッションのフィルターを通して発信する試みに今後も注目が集まります。
・「Fashion Cantata from KYOTO」 http://www.fashion-cantata.jp/