ユナイテッドアローズは、「UNITED ARROWS」事業内の新規事業として、メンズオリジナルレーベル「BOW & ARROWS(ボウ & アローズ)」を4月に立ち上げることを発表。同新レーベル名を掲げたレーベルストア「BOW & ARROWS 大丸梅田店」を4月23日(水)、「BOW & ARROWS 大丸札幌店」を4月18日(金)に新規出店します。
「BOW & ARROWS」のコンセプトは、”モダンリラックス”で、モダントラディッショナルテイストのブランド。ターゲットは、年齢を重ねるとともに経験を通して、精神的なゆたかさ・ゆとりを知る大人の男性として、40代半ばを中心に、30~50代の百貨店利用客層を取り込みます。
同社は、百貨店メンズ市場の調査を独自に行った結果、40代を中心とした男性に向けて、トラッドテイストとほどよいカジュアルテイストを提案する中高価格帯のブランドが少ないことが判明。このマーケットに向けて店舗展開し、既存業態ではカバーできていなかった新規顧客層の獲得を図る新たな試みとして、立ち上げに至っています。
商品は、自社企画商品を95%、一部のファッション雑貨の仕入れ商品を5%で構成。また、ビジネスラインを30%、オフタイムを演出するスポーツラインを70%とする2ラインの展開で、「UNITED ARROWS」よりもサイズ展開を広げ、ターゲット世代にフィットした商品企画を行います。
販売チャネルは、百貨店のメンズフロアをターゲットに小規模サイズを出店し、同時に自社ECや「ZOZOTOWN」でも展開。今後は、全国主要都市の百貨店メンズフロアおよび商業施設に、年間約5店舗程度の出店ペースを目指し、商品面や販売面などは既存の体制を活用しながら、初年度から黒字化を図ります。
中心ターゲットを40代半ば、平均客単価は19,000円と設定
同社は、2022年3月期を最終年度とした長期ビジョン「UA VISION2022」を掲げていますが、「BOW & ARROWS」はその成長戦略を担う事業開発の一の位置づけです。既存の「UNITED ARROWS」の中心客層よりも一世代上を中心ターゲットとすることで相乗効果を図りながら、売上拡大を図る新ブランドの確立を目指します。
昨年11月掲載のF.M.J.人気記事となっている、[矢野経「国内アパレル市場調査結果 2013」発表、注目動向と2015年ファッション市場予測にみる”次の一手”とは?]では、好調ブランドにみられる傾向として、価格帯は中価格帯以上であるが、品質に見合う商品を展開するような、付加価値高い特化型ブランドであることを挙げていますが、今回の「BOW & ARROWS」は、その結果を具体的に表す新たな潮流としてみることができます。