三陽商会は、自社直営EC「SANYO iStore(サンヨー・アイストア)」で展開する全24ブランドの社内在庫の完全連携を実現し、「LOVELESS(ラブレス)」と「GUILD PRIME(ギルドプライム)」「三陽山長」では店頭から「お取り寄せ購入」を可能にするサービスを4月23日(水)から開始します。
これは、同社のオムニチャネル施策として消費者の購買行動の変化と、自社ECにおける在庫欠品による「購入機会ロス」の課題に対応するもので、システム会社のNTTデータの開発協力のもと、提供されています。これにより、EC用在庫が欠品していても、実店舗用在庫が倉庫や店舗にのみ在庫がある場合、「お取り寄せ購入」が可能になります。順次、対象ブランド・対象店舗を拡大していくといいます。
NTTデータによるお取り寄せ購入 店頭在庫お取り寄せイメージ
ユナイテッドアローズでは、「自社ECから店舗への商品取寄せ」で試着予約サービスを試験的に一部スタートするなど、アパレル各社のオムニチャネル施策の動きが活発化しています。オムニチャネルに取り組む上で忘れてはいけないのは、仕組み自体の構築や最新のシステムが先行するのではなく、顧客の購買行動の受け皿としての視点、つまり”どうしたら買い物がしやすい環境になるか”という一般のユーザー視点で仕組みを構築していくということだと考えます。
“実店舗のショールミング化”を危惧する流通サイドと自社EC比率向上を図るブランドサイドがどのように”ファッション流”のオムニチャネルの仕組みを構築していくのか、各社の動きに今後も注目できます。
・三陽商会「SANYO iStore」 http://sanyo-i.jp/