通販を運営する上で必須となるLTV(Life Time Value)ライフタイムバリューをご存知だろうか?
これを理解できずにecで利益を創出することは不可能と言って良いほど重要な考え方なので必ず覚えておこう。
ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)とは・・・顧客と企業が取り引きを始めてから終わりまでの期間を通じて、その顧客が企業やブランドにもたらす損益を累計して算出したマーケティングの成果指標のこと。1人の顧客がある製品や企業に対して付き合っている間に支払う金額合計から、その顧客を獲得・維持するための費用合計を差し引いた「累積利益額」で求められる。
| ライフタイムバリューを図式化
100,000円広告投資した際に、1年後は20,000円の赤字だが、3年後には40,000円の黒字となることを図式化したものだ。(上記表)
詳細は以下の通りである。
【前提条件】
・1商品あたりの利益 5000円
・10名のうち1名がリピーター化
・リピーターは1年に6回購入する
【広告】
・広告投資コスト 100,000円
・獲得オーダー 10件
・広告経由の利益 50,000円(5,000円×10件)
【リピーターが生み出す利益(広告経由の利益を考慮しない場合)】
・1年後 30,000円
・3年後 90,000円
【広告経由の利益、リピーター利益を全て考慮した最終利益】
・1年後 ▲20,000円
・3年後 +40,000円
※今回は考え方を説明するため式をシンプルにしております。リピーターの離反率等、詳細な数値は考慮しておりません。
| ではあなたのサイトのLTVの算出方法は?
サイト全体で考えるより、1顧客で考えて用いることが多い。以下の式で1顧客のLTVを求めることができる。
各指標を改善することで、LTVを最大化することができる。
LTV = (平均注文単価)x(購入頻度)x(継続期間)/(新規獲得コスト+顧客維持コスト)
※購入頻度≒年間購入回数
| なぜ通販ではLTVが大切なのか
いや、通販だけに言えることではなく、全てのビジネスにおいて大切なのだが。あなたがどれだけ良い商品を作っていたとしても、誰かに見てもらえないことには売れない、広まらない。製品を広く認知させるために、新規顧客の獲得への投資は必須となる。
1orderあたりに投資できる金額(CPO)を定めて戦略的に運営せずにはなかなか投資に踏み切ることはできず、スモールビジネスのままになってしまう。
しかしLTVの考え方から投資できる金額を定めることができれば、積極的に投資を行うことができる。
| LTVを向上させるためには?
効率的に利益を上げていくために、LTVの向上が重要だ。
自社の会員が平均で1年間に3回購入していたところ、これを1年間に6回にするためにCRMが必要になってくる。
販促費をかけて訪問を促しても良いし、労力をかけてカスタマーサービスにより訪問を促しても良い。
私個人のオススメとしては、是非とも労力をかけて頂きたい。
なぜならば、顧客とコミュニケーションを取ることによってLTVが向上するだけでなく、運営者のモチベーションが向上するからだ。
「お客様はどうしたら喜んでくれるかな?」、「どうしたらまたお店にきてくれるかな?」
素敵な悩みではないだろうか?