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【ファッションマーケティング総まとめ #2】つくる人も買う人もみんな”大人”になった、ファッション業界の2014年



2014年のファッション業界を総括する、F.M.J.的”ファッションマーケティング総まとめ”。今年の「ファッション・マーケティング」のキーワードや潮流を振り返ります。

| つくる人も買う人もみんな”大人”になったファッション業界の2014年
enfold_tamataka-thumb-630x420-1236.jpgキッズスペースも完備された「ENFOLD(エンフォルド)」二子玉川店

2014年は、新ブランドやショップが続々と生まれた豊作の年といえます。F.M.J.が独自にまとめた[2014 SSデビュー新ブランド・新業態一覧]でもみられた今年の傾向は、マーケットの「大人化」です。これは、少子高齢化に伴い、消費全体が大人にシフトしたことにより、これまでファッションビルを中心に20代向けに展開してきたアパレル企業が、新たなターゲットに向けたブランドや業態開発を加速しています。「大人」とうたうターゲットの中心となっているのは、”30代男女”。特にレディス比率が高く、既婚・未婚に関わらず、「カップル」での購買を想定しながら、そこに「ファミリー」として「キッズ」が差し込まれていることがわかります。

特筆すべき点は、買う側の消費者だけではなく、ファッション企業の”作り手”サイドも大人化しているということです。国内セレクトショップやドメスディックブランドを運営する事業部長クラスをはじめ、ブランドのディレクターやデザイナー、MDやプレス、メディアの編集者まで、その中心年齢が30代から40代前半となっていることも大きな要因といえるでしょう。

14SSdeview_list.jpg「2014SSデビュー新ブランド・新業態」※クリックで元画像表示
| “大人”向け新商業施設も続々誕生で話題
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オリジナルキャラクター”トラのもん”で話題を呼んだ超高層複合タワー「虎ノ門ヒルズ」や、新潮社とサザビーリーグによる神楽坂「ラカグ(la kagu)」をはじめ、代官山「TENOHA DAIKANYAMA」、吉祥寺「キラリナ京王吉祥寺」、武蔵小杉「ららテラス」や「グランツリー武蔵小杉」、蔦屋書店をベースにした「湘南T-SITE」など新商業施設が続々と誕生。この流れは首都圏だけでなく、JR大阪三越伊勢丹による「ルクア イーレ」業態変更や福岡パルコの”大人女子向け”新館開業など、全国的にみられます。来春には、代官山「ログロード代官山」や二子玉川ライズS・C「テラスマーケット」などのオープンも控えており、今後も時代の変化に合わせた商業施設オープンや改装の動きが全国的に加速する兆候にあります。

| ファッション誌も雑誌を教科書に育ったオトナ世代へ向けて新創刊やリニューアル
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宝島社は今春、”大人女子”をターゲットにした女性誌として「大人のおしゃれ手帖」と「オトナミューズ」の2誌を創刊。これまで主に20代を中心とする若年層をターゲットにしていた同社が、「CUTiE」は20代、「SPRiNG」は28~30歳向けに変更するなど既存雑誌を含めた全ての雑誌で読者ターゲットの年齢を上げることで全般的に「大人化」を図っています。このほか、大人のメンズストリート誌「GRIND」の増刊として話題をよんだ新雑誌「PERK」や、日之出出版「Fine」による20代後半~30歳前後の”大人になったサーファー”に向け新装刊、光文社「JJ」は”大人見え”をキーワードに「働く25歳」へ読者のコアターゲットを引き上げるなど、マーケットへの対応にメディア側も着手しています。

| 「大人」マーケットに求められるのは”品質やブランド”
厳密に調査したわけではありませんが、「大人」というターゲットや展開コンセプトは、今年のファッションニュースの中で「ライフスタイル」に続く、最頻出ワードといってもいいでしょう。モノや情報が溢れる中で、いま消費者が求めるのは”価格ではなく、品質やブランド”と矢野経済研究所が分析したように、価格が安いだけでは売れない昨今のファッション消費動向ですが、その受け皿となるべく、2015年以降、どのような”次の一手”が各社によって打たれるか、注目できます。
また、一方でそういった意味では、「若者」に対するファッションやメディアの啓蒙という次世代に向けた視点は、いまだ”棚の上”の深刻な課題といえるのかもしれません。

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