パルコは、2025年Springシーズン広告を公開した。クリエイティブディレクターには、「ルイヴィトン(Louis Vuitton)」や「プラダ(PRADA)」、「モンクレール(Moncler)」、「ジョルジオ・アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」などさまざまなブランドのキャンペーンを手がけるほか、Forbes 30 Under 30、Dazed100、2018年British Fashion Awards「New Wave: Creatives」(ファッション業界で最も注目すべきクリエイター100人)などに選出された中国出身のレスリー・チャンを日本企業として初起用している。
本広告で描かれるのは、伝統と新しいものが交じり合う90年代の上海を舞台に、似たもの同士の二人が、手紙のやりとりというシンプルな方法を通じて出会う物語だ。情報が錯綜する現代で、忘れてしまっていたり⾒落としてしまっている、日常のなかにある、美しいもの、幸せなもの、うれしいこと。あらためて⾒い出したい日常への祝福を、SPRING・SUMMER2つのシーズンを通して描く。今回公開された約2分のSPRINGムービーではプロローグが、後編となるSUMMERムービーでは物語のエンディングが描かれ、SPRING・SUMMERを通して一つの物語が完成する。
レスリー・チャンは「私が育った1990年代のころの、シンプルな愛のかたちをもう一度⾒つめ直したいと思いました。手紙を書くということは、純粋な想いを表現するとてもシンプルな方法でした。この作品を通して、誰もが抱いていたであろう繊細な気持ちや想いを、中国で生まれ育った私と同世代の人たちだけではなく、世界中の人々に思い起こしてもらいたいと思っています。」と、この物語が生まれた経緯と思いについて語っている。
また、「春叙」というタイトルに込めた思いや意味に関して「初々しいふたりの恋の物語を構成する2つの章に、それぞれ中国語のタイトルをつけています。春の物語の『春叙』は、男女がやりとりをする手紙の一文一文に静かに漂う、かすかな憧れの気持ちや恋心を描いています。」とコメントした。
さらに、最近、繊細な感情や感動を覚えた瞬間について「撮影・編集を終えて、春と夏の2本の映像を音楽とともに、はじめて全編通して⾒たときに、とても感動しました。それは単に、自分がつくり手であるという感覚を超えていて、まるで自分自身が本当にこの幻想的な瞬間を生きていたかのように感じた瞬間でした。」続けている。