「ルメール(LEMAIRE)」は、衣服と映画の関係性を探る映像作品「NINE FRAMES」を発表した。本作は9つの短編で構成され、2025年秋冬コレクションのシルエットを通して、特定の感情や身振りに光を当てている。35mmフィルムで撮影された本作は、アナログ映像がもつ色彩と質感の魅力を称えている。


長回しの映像は、時間や空間、感情が自然に流れ出すような“いま”の感覚を呼び起こし、鑑賞者と被写体のあいだにより深い親密さを生み出している。ルメールの衣服は映画のレンズのように、人物や日常の瞬間を映し出し、そこに物語性と表現の強度を与える。断片をつなぎ合わせるように構成された「NINE FRAMES」は、観る者がそれぞれの視点で物語を紡ぐ、非線形の読み解きを誘う。エルズヴィール、ハンナム、恵比寿の各店舗で展開されるインスタレーションや書籍が、映像と呼応するかたちで、スクリーンを越えて映画体験を広げていく。



キャストは、韓国出身の俳優ペ・ドゥナ、フランスの俳優エルヴァン・ケポア・ファレ、ダンサーのジュリー・アン・スタンザックなど、独自の創造的な人生を歩むルメールコミュニティの俳優やアーティストで構成。彼らは衣服とシーンに独立性、力強さ、感情を吹き込み、自然体でカメラに向き合い、それぞれのテイクに繊細なニュアンスをもたらしている。

















