「ルメール(LEMAIRE)」が、2024年春夏コレクションを、日本時間の6月21日に、フランス・パリで発表。
ベトナムへの「旅」からインスパイアされた最新コレクションは、レイヤーリング、結び目、フード、軽い素材で作られたガーメントを通して表現。また、ガーメントとともに旅をするという考えのもと、自由と冒険の精神を融合している。この風通しのよい機能的なコレクションでは、体と生地の他者性を体験する方法として設定し、見た目を変化させ、風景に溶け込むよう提案している。
会場となったピエール&マリー・キュリー・キャンパスの廊下は、夏の雨でまだ地面が濡れていた。そこに登場したのは、最近の豪雨を思い起こさせるような輝きを放つガーメント。まるで嵐を飲み込んだかのように、濡れた旗竿に映るその姿は、コーティングされたコットンと湿った色の明るさを、映し出しているかのようだ。肩がけや、インナーベルト付のクロスボディなど、歩く時にも邪魔にならないように工夫されたレイヤードのコーディネートも印象的。また、旅の必需品を収納するポケット付ベストは、偉大なレポーターたちへのオマージュとともに、実用性を表現。その他、通気性の良い素材、風通しの良いコットンや流れるようなシルクなど、暑さの中でも快適な着心地の素材を採用し、軽さを追求したウェアは、不測の事態からも身を守ることが可能。その他、レインケープや取り外し可能なフード、日差しを防ぐバイザーなど、旅に持参したいアイテムが揃った。
カラーは、東南アジアで使われているケープや防水シートをイメージした色として、オークル、グリーン、トープ、カーキに加え、アイスアプリコット、レモングレーズドのトロピカルな配色が目立った。また、色褪せたストライプやフラワープリントの青緑などが登場し、モダンでありながらレトロな色使いが印象的だ。現代のノマドのニーズを満たすために細心の注意を払ったデザインは、適応性だけでなく、思いがけないドレープやアシンメトリーカットなどのディテールにより、ブランドの美学を象徴している。これらは、調節可能なストラップ、しなやかで引き締まったウエスト、または変化自在なシルエットにより、日常生活に合ったワードローブを叶えており、見え隠れするように見える肌の露出は、身体の新しい官能性を表現している。