クロスカンパニーは、グループ会社として新会社キュレーションジャパンを設立。日本のプレミアムな文化や技術などを国内外に紹介するウェブサイト「プレミアムジャパン(premium-j.jp)」を9月28日に開設した。
「プレミアムジャパン」は、雑誌「LEON」元総編集長の西園寺 薫が代表取締役社長として参画。多くの有名コレクションブランドのクリエイティブを手掛けるクリエイティブディレクターの河原シンスケと共に、エグゼクティブキュレーターとして、世界に誇る”日本のものづくり”から生まれた伝統工芸品をはじめ、COOLJAPANに代表される漫画やアニメ、さらには芸術、和食、旅などを厳選。新しい メイド・イン・ジャパンを紹介していく。今後は、EC事業も展開予定。「EDITION シリーズ」と題し、日本の職人や企業とコラボレーションし、「プレミアムジャパン」オリジナルのコンテンポラリーな伝統工芸品など、限定商品を企画・販売する。
立ち上げの背景として、以下の内容がリリースされている。(原文ママ)
〜世界各国から日本への旅行者数が増加し、多くの人が日本を訪れ、日本ならではの文化や伝統、技術などに興味を持っています。海外に住む、また日本を訪れるより多くの外国の方々に、もっと日本のことを知ってほしい。そして、日本人にも、日本の素晴らしさを再認識してほしい。そんな思いから、「日本を丸ごとキュレーション(=編集)する」をテーマに、この事業を立ち上げました。〜
画像:新サイト「プレミアムジャパン(premium-j.jp)」トップページより
“日本のプレミアムを世界へ、日本へ。そして未来へ。”をタグラインに、クロスカンパニーグループによる新たな「日本のプレミアム」創造事業として打ち出す同事業。F.M.J.が最新潮流として注目している、ファッション企業によるオウンドメディア本格展開の最新モデルといえる。
こうしたオウンドメディア強化の背景にあるのは、ターゲット顧客へダイレクトに情報を届けるというマーケティング。他メディアへの広告やPRだけにコストをかけるのではなく、自社メディアのコンテンツを充実させることで情報発信力を強化する仕組みだ。ブランドとその顧客が繋がる”ハブ”となり、その繋がり(関係性)を強化する機能を担うとして活用されている。
またその一方で、編集者さえも内製化してしまう”企業のメディア化”という潮流は、デジタル化に苦戦する出版業界にとっても見逃せない課題として捉えることができる。そういった意味でも、今回の”日本”をキュレーションするメディアはどう成長していくのか、単にインバウンド施策の一つとしてみるのではなく、グローバル化を加速するクロスカンパニーの新戦略に今後も注目したい。
・「プレミアムジャパン(premium-j.jp)」 http://www.premium-j.jp/