集英社は3月1日、オリジナルブランド強化の一環として、40~50代女性向けの雑誌「エクラ」に紐付いた主力通販誌「エクラプレミアム」で展開する独自のファッション商材をレーベル化(ブランド化)した。”大人のための心地よいオシャレ着”として、まずは9アイテムを展開。年7回のカタログ発刊に合せて新作を投入する考えで、復調した「エクラプレミアム」の柱のひとつに育てる。
新レーベルは「E by eclat(イーバイエクラ)」(=画像)。「エクラ」を冠した通販が9年目を迎え、着心地のよさや使い勝手はもちろん、大人の女性ならではの要望や悩みに向き合ってきた経験をもとに、「満を辞して立ち上げたレーベル」(同社)という。
「エクラプレミアム」の顧客年齢層は50~55歳がメーンのため、「イーバイエクラ」でも当該層の悩みを服で解決する。例えば、スカートは下腹部がぽっこ りしないようにパターンを工夫したり、膝が隠れる長めの丈にするほか、トップスは背面のさりげないタックで丸くなった肩や背中が目立たないようにするな ど、シルエットがきれいに見える服を開発する。
「エクラプレミアム」の顧客平均購入単価は約2万7600円と高いが、「イーバイエクラ」ではレーススカートやコーディガン、プルオーバー、ワンピースなど1万円台で手にとりやすく、長く着られるベーシックで、ほどよいトレンド感とシル エットにこだわったアイテム7型に加え、プレミアム感を出したドレストレンチ(税別3万3000円)や本革のトートバッグ(同2万4000円)の2型を提 案する。
2月26~29日にはプラチナ会員とゴールド会員向けに先行販売を実施したところ、上位顧客の反応が良かったほか、本格デ ビュー後も受注状況は上々のようで、足もとでは「エクラプレミアム」の売り上げベスト10のうち、「イーバイエクラ」の商品が半分を占めているという。
「エクラプレミアム」4月号(A4判・48ページ)では8ページにわたって「イーバイエクラ」を紹介。人気スタイリストと組んだコーディネート企画も展開し、着回しやすさを発信する。
集英社の「エクラプレミアム」は顧客年齢層が上昇する中、従来のボリュームゾーンを維持するために着用モデルを含めて若返りを図った時期もあり、売り上げ が伸び悩んだこともあったが、継続顧客のニーズに沿った編集企画やモデル起用によって復活し、前年比30%増で推移しているという。