マークスタイラーの展開ブランドが集結するファッションショー「2013 AUTUMN/WINTER Collection touchMe」が5月17日(金)・5月18日(土)の2日間にわたり今季も開催されました。2010年からスタートし、今回で8回目、計10ブランドが出演。海外からのゲストもあり、MURUAはケイト・ランフィア、dazzlinはジェニファー・エイメールをスタイリストとして招聘。
また、前回実施した渋谷のクラブでの複数同時開催「”サーキット形式”アフターパーティー」も実施され、完全招待制とはいえ、30,000人が接触したとのことです。
イベント内容自体は、至ってシンプルなショー構成ではありますが、顧客やメディア関係者に向けたイベントを通じた定期的なブランド発信と顧客とのエンゲージメント強化施策としてとても参考になります。また、ファッション誌読者を誌面やWEBで限定招待したり、ファッション学生を招待していたりと、新規顧客獲得施策としても活用されています。
F.M.J.としては、マークスタイラーはブランドの「ファンコミュニティづくり」が巧みなところに、成功の大きな要因があると考えています。
ブランドプロデューサーである”おしゃP”の存在はもちろんですが、海外セレブのビジュアル起用や店頭ノベルティ施策の徹底、自社EC「Runway Channel」のブログコミュニティ活性化やコンテンツ拡充によるポータル化など、話題性だけの突飛な施策だけではなく、ひとつひとつがわかりやすく、着実に顧客のロイヤルファン化を促進していることがわかります。
こうした”ブランドファンとの付き合い方”はガールズブランドだけにとどまらず、さまざまなファッションブランドのファンづくりやCRMに役立つ事例です。実際の現場でも”新規顧客を獲得したい”というプロモーション課題も多く見受けられますが、新規でブランドを伝え、購入まで結びつくにはそれだけの投資コストがかかります。
アパレルのような嗜好性の高い商材にとってまず第一にやるべきは、“一度でも購入してくれた既存顧客にいかに中長期的に何回も買わせるか”が重要。そのためにも、デジタル化・ソーシャル化が進むいまだからこそ、そのメディアを活用して、ブランド独自の”ファンコミュニティ”を構築していける”がキーファクターです。
実際、「touchMe」アフターパーティーでは、いかにもクラブに行きそうにない若い女の子たちがマークスタイラー・ブランドの服を纏い、夜のクラブやレストランに行列を作ってまでパーティーを楽しんでいる光景が見受けられました。
そのファンの強さをあらわす事実こそが、いまのガールズマーケットで最も好調な企業であることを物語っているのではないでしょうか。