ユニクロは6月4日、PCや携帯、スマートフォンからメールアドレスを登録したユーザーやスマートフォン向けアプリ「UNIQLO APP」のダウンロードユーザーなどのユニクロ モバイル会員が1,000万人を達成したことをリリース。また、ユニクロ コミュニティサイト「みんなでつくる、みんなのユニクロ」を開設し、ユーザー同士のコミュニケーション活性化に加え、ユーザーからの意見を吸い上げ、商品開発・改善に活かす取り組みを実施。そのサイト内で1,000万人達成御礼キャンペーンとして、「みんなでつくろう。ユニクロサービスアイディア大募集」を今月末まで開催中です。18日にはLINE公式アカウントを開設し、既に80万人を超えるフォロワー(6/27現在)を獲得しています。
さらには同時発表した、スマートフォンアプリの新機能「商品バーコードスキャン」が本日6月27日(木)より公開。これは、ユニクロ店頭で商品タグについているバーコードをスキャンすれば、「ユニクロオンラインストア」の当該商品ページにアクセスされ、その商品を使ったコーディネイト画像や、他のユーザーからの評価など、商品の詳しい情報がその場で見ることができるというもの。
オンライン、オフライン問わずショッピングを楽しむことができるサービスとしていますが、これは昨今、流通小売業のマーケティング手法としてトレンドワードとなっている「オムニチャネル(Omni Channel)」戦略の推進施策です。顧客を中心として、実店舗・ECサイト・カタログ・ソーシャルメディアなど様々な顧客接点・販売チャネルの垣根をなくし、統合することで、個々の顧客=個客にそれぞれ最適なチャネル、つまり顧客が望む形で購買体験を提供するという考え方。
わかりやすくいうと、オフライン(店頭)とオンライン(EC)問わず、あらゆる場所で顧客と接触を持とうとする考えで、あらゆる顧客動線で網をはり、売り逃しを防止することで、実売を最大化する戦略です。スマートフォンとSNSの普及により、昨年あたりから日本でもいわれているアメリカ発の概念です。
ファッションECのリーディングカンパニーであるスタートトゥデイも先日、新サービス「WEAR」を発表するなどの動きも出てきています。こちらはまだティザーサイトの公開のみで詳細は明かされていませんが、ティザームービーでは、ショップに訪れた女性がアプリを使って店内にある商品のをスキャンし、アプリに保存。保存したアイテムについて他のユーザーと意見交換した後、ショップに再来店し、そのアイテムを購入。それを着た姿を撮影してまたアプリでアップロードするといった様子が紹介されています。
このようにファッション業界においても各社「オムニチャネル」が欠かせないキーワードになっており、ファッション・マーケティング戦略の注目すべき新潮流といえます。
・ユニクロ コミュニティサイト「みんなでつくる、みんなのユニクロ」 http://www.uniqlo.com/jp/community/