CULTURE

草間彌生のエネルギーに触れる大回顧展「わが永遠の魂」、国立新美術館で開催中



kusama2017

前衛芸術家、草間彌生の大回顧展「草間彌生 わが永遠の魂」が2月22日から5月22日まで、東京・六本木の国立新美術館で始まる。一般公開を前に開かれたプレス内覧会では、同展のキュレーターを務める南雄介氏による作品解説と、草間氏とのフォトセッションが執り行われた。大勢の取材陣が詰め掛ける中、草間氏は車いすで登場し、壁一面に展示されている連作「わが永遠の魂」をバックに両手で手を振りながら笑顔で撮影に応じた。

国立新美術館開館10周年企画として開催される「草間彌生 わが永遠の魂」展は、草間彌生の芸術活動を総括するに相応しい大規模な展覧会で、およそ270点にも及ぶ作品が公開される。直島に展示されているものと同じタイプの、あの黄色い巨大な「南瓜」や、作家蔵の「生命の輝きに満ちて」など、草間彌生のすべてに出会える貴重な機会だ。

本展の見どころについて、キュレーターの南氏は展示室を丸ごと使って展示した「わが永遠の魂」をあげる。2009年の制作開始以来、休むことなく制作に取り組んでいる同作品群は現在520点まで完成しているようだ。1点あたり162×162cmにもなる大作を、87歳の草間氏は2~3日に1点のペースで仕上げるというから驚きだ。水玉や網目、鮮やかな色彩があふれる「わが永遠の魂」に囲まれると、草間彌生が見ている景色を体感できると同時に、彼女が芸術へと注ぐエネルギーの大きさに圧倒されるだろう。

同展は、大作「わが永遠の魂」に始まり、生まれ育った松本で描かれた初期作品から、渡米後にミニマルアートの先駆けとして注目されたネット・ペインティングやソフト・スカルプチュア作品、パフォーマンス映像の他、帰国後に制作されたコラージュ作品群に至るまで、余すところなく“草間ワールド”が体感できる構成となっている。

草間彌生は、幼い頃より重い神経症に悩まされ、恐怖や自殺への衝動を抑えるために絵を描き始めたという。「自分を生み出してくれた宇宙への畏敬の念を絵の中に込めたい」と語る彼女の言葉からは、膨大な水玉のたったひとつの点に込められた“強い意志”が感じられた。

屋外では参加型インスタレーションの「オブリタレーションルーム」が楽しめる他、会場限定のオリジナルグッズも充実しているので、ファミリーで訪れてもいいだろう。

【展覧会情報】
「草間彌生 わが永遠の魂」
場所:国立新美術館 企画展示室 1E
会期:2017年2月22日~5月22日
時間:10:00~18:00(金曜は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1,600円 大学生1,200円 高校生800円
休館日:火曜日(5月2日は開館)


[元記事:芸術と格闘する草間彌生のエネルギーに触れる大回顧展「わが永遠の魂」が国立新美術館でスタート]

fashion_headline_2.png

関連記事

  1. watarukimura-barneys4 バーニーズ ニューヨーク、六本木店で「キムラワタル」アート作品を…
  2. rimowaparty-1 リモワ125周年イベント「SEIT 1898」のオープニングレセ…
  3. ynci-1 「チノ」、アーティスト横山奈美氏とのコラボアイテムを発売。「LO…
  4. 1988-2 「トゥ エ モン トレゾア」が、八ヶ岳音楽堂にてライブパフォー…
  5. gr23-2 グリーンルームフェスティバル’23が開催。第三弾出演アーティスト…
  6. nuidemita-4 花盛友里氏の写真展「脱いでみた。」が開催。女性が惹かれ、共感す…
  7. lvkusama-1 「ルイ・ヴィトン × 草間彌生」コラボを記念し、東京の街をジャッ…
  8. para-8 「お風呂とサウナ PARADISE」が若手アーティストを支援する…

新着記事

  1. Pool(1)
  2. Officine Universelle Buly (1)
  3. ATTISESSION (2)
  4. KEITAMARUYAMA (3)
  5. JOHN LOBB

FEATURE – 特集

  1. milamoretop_
  2. heres-main
  3. samsonitebiz23aw_top
  4. nochino6
  5. samsonitebiz23ss_t

連載:コピーライター小藥元の「美ンテージ採集」

  1. HYPEGOLF-3
  2. vintage-meet-025
  3. vintage-meet-024
PAGE TOP