東京・渋谷のGALLERY TARGETでは、7月12日よりアーティストFACEによるface group exhibitionと銘打った「都合の悪い存在- Disruptive Presence」を開催する。
GALLERY TARGETでは3年ぶりとなる本展は、新機軸の表現を中心に新作約30点の発表を予定だ。これまで作品に落とし込んできた皮肉や冷笑、反戦や平和ボケというテーマはそのままに、スタイルの違う数人のFACEによって構成される展示、タイトルに“group exhibition”と銘打った作家の意図とは。
FACEは、「『絵描きにとって、見る者を裏切る事程気持ちのいい事はない。逆にいうと、見る者の期待に答える様に絵を描く程つまらない事はない。つまり、ある作家のスタイルができ上がったとして、まわりの人間はそのスタイルに対して称賛を送る。
作家はそのスタイルで描いていれば、それなりの評価は得るのだが、自分にとっては己のコピーをするだけであって何の進展もない。絵を描くのは当然作者なのだが、その絵を一番最初に見る観衆も作者なのである。
一番最初に見る者を喜ばせる事ができないのなら絵を描く意味はあるのだろうか?絵というのは人目にさらけ出されて初めて力が発揮できるものなのだが、人の為に描いているのではなく、自分を感動させる為に描いているのである。』
1989年発行 「ユリイカVol.21 総特集ピカビア」 より
上記はピカビアの展覧会を観た日比野克彦さんが書いた記述だ。ここに僕の言いたいことが集約されている。”都合のいい作家”よりピカビアのような”都合の悪い作家”に僕はなりたい。でも、、たまには行儀良くありたい。」とコメントしている。