「ロエベ(LOEWE)」は、12月4日にカサロエベ銀座をオープンした。日本最大、世界で二番目の規模となるこの店舗は、中央通りとみゆき通りが交差する、銀座でもっとも象徴的な場所に位置する。4フロア、965平方メートルにわたる店内では、ウィメンズとメンズのウェア、バッグ、シューズ、ジュエリー、アイウェア、ソフトアクセサリー、フレグランス、ホームセンツ、キャンドル、革小物をフルオファーで展開。オープンに伴い、新作ハンモック「フリップ」の同店限定色、ライトゴーストも発売される。

ハンモック フリップ バッグ カサロエベ銀座 限定色「ライトゴースト」価格:488,400円 中に入っているバッグ(別売り): キャッツ ドローストリングポーチ スモール 価格:49,500円
アートコレクターの邸宅のような親密さと、洗練された店舗空間を組み合わせるカサロエベのデザインコンセプトに根ざしながら、この店舗はスペインの感性と日本のデザインの融合を示している。手仕事で制作された独特なマディグリーンのセラミックタイルは、釉薬の不規則な表情とわずかな窪みが色彩に変化を生み、光を反射。この深みのあるマディグリーンは、かつて江戸前島の先端にひろがる低湿地帯であった銀座の過去を呼び覚ます。外装のセラミックタイルは内装へと連続し、コンクリートの空間に色彩と輝きをもたらしている。


店内では、アンシェント グリーン、クリスタロ アイスバーグ、ピンタ ヴェルデ、サハラ ブラウンといった多様な大理石が点在。真鍮の窓枠は、銀貨や金貨を盛んに製造する造幣拠点が置かれた、銀座のもうひとつの過去を伝えている。中央の階段はグリーンのセラミックタイルに囲まれ、手仕事で丁寧に仕立てられた木製の手すりとともに曲線を描きながら、全4フロアを縦につないでいる。自然光が店内を満たし、石材、木材、セラミック、コンクリートが質感豊かに調和する様子をさらに引き立てている。
4階では、カサロエベ銀座ならではの新たな体験を提供する。自然を着想源とするロエベのバスラインの体験を楽しむこともできる、フレグランスとホームセンツのエリア。チャームやミニバッグで製品をカスタマイズできるギフティングとパーソナライゼーションの専用エリアが設えられている。


そして世界初のギフトカウンターでは、スペインの伝統的な甘味であるパルメラやポルボロン、チョコレートが並ぶ。ギフトカウンターではオープンを祝して、日本のアイシングクッキー作家Fioccoによる特製クッキーも期間限定で販売される。

家具は、店内に温かみと落ち着きをもたらしている。ジョージ・ナカシマのミラ チェアやクッション チェア、ヘリット・トーマス・リートフェルトのユトレヒト アームチェアが、イサム・ノグチのAkari E ペンダントランプの繊細さに対置される。膨らみのあるレザーベンチや、ブラックの鉄製のマティーニ テーブル、焼木材のポディウムなどのロエベのシグネチャーデザインのほか、サステナビリティとイノベーションの探求から生まれたロエベ リクラフテッド コーヒーテーブルも新たに設置された。このテーブルは、ロエベのアトリエで発生した余剰レザーの95%を再利用して制作された一点物で、新たに命を吹き込まれた素材の美しさを称えている。足元にはスペインで織られた特注のカーペットが敷かれ、イギリスのテキスタイルデザイナーのジョン・アレンによる「Orkney Landscape Sunset」や「Autumn in Orkney」などの明るく抽象的なタペストリーを再解釈している。
カサロエベ銀座では全4フロアに、世界中のアート、クラフト、デザインを集めたロエベのコレクションが展示されている。主なものにはロエベがミラノサローネ 2024で発表した2つのランプがある。アンセア・ハミルトンの「Kimono Lamp」は漆塗りの木材と曇りガラスから作られた発光する衣服のような作品で、1階に展示。ケリス・ウィン・エヴァンスによる4階の天井から吊り下げられたネオン作品は、屋外からも窓越しに見ることができる。そのほか、ルーシー・リー、エリオット・ホジキン、ヒルトン・ネル、オヴィデュ・マイテク、アルバート・ヨークらの作品も展示されている。
日本人アーティストの作品も、店内の各所に配置。LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2025 大賞受賞者の青木邦眞による歪像的な陶芸作品「Realm of Living Things 19」が2階の窓辺に置かれ、竹工芸家の松本破風氏によるレザー作品「Basket 6」は伝統技術と現代的な芸術性を融合している。また、浜名一憲による質感的なセラミックの壺は、金継ぎ師の黒田雪子とのコラボレーションによって制作されたもので、日本の修復技術の精神を体現している。
























