良品計画は、世界旗艦店「無印良品 有楽町」(東京都千代田区丸の内3丁目8-3)の1階を増床リニューアルオープン。7月28日から、無印良品で初となる青果売場や、「無印良品の小屋」の実物モデルを導入した。
今回の青果売場は、畑や産地とつながった青果売場がコンセプト。野菜は、生産者・生産団体が主に化学合成農薬と化学肥料を使用しない、あるいは減農薬にて栽培したものを直接仕入れる。形やサイズにとらわれず、規格外でも素材本来の味がする野菜も販売し、それぞれの商品には、生産者の思いや季節に合った食べ方を書いたPOPを添える。
ラインアップは、千葉・館山の安西さんが作った’朝採れ’とうもろこし、千葉・香取の加瀬さんが作った’生で種まで食べられる’ピーマン、千葉・匝瑳の大木さんが作った絶妙な味わいのトマトなど。産直販売によって、顧客が生産者や生産現場に思いをはせ、食べ物と人間の関係を再度見つめなおすきっかけとなることを目指す。なお、季節、天候などにより、品揃えは異なる。
また、グロサリーは、化学調味料、合成着色料、人工甘味料などは使わず、伝統的な製法を守って作られているものを中心にセレクト。販売する野菜によく合う基本の食品(調味料や出汁、発酵食品)や、野菜や果物のおいしさを生かしたお菓子類、野菜に関連する本など、約300アイテムを展開するほか、2階の「Café&Meal MUJI」と連動し、手作りの野菜スープ、パンやコーヒーもテイクアウトで販売する。
さらに、農作業体験や、生産者からその季節に合った調理法を学ぶことのできるイベントも計画予定。農業と食への理解をより深めるサポートを行っていくという。
青果売場の開発担当者は、「無印良品は、生活の基本となる本当に必要なものを、本当に必要なかたちでつくることを商品開発としている。野菜も、生活の基本のひとつであるため、以前から扱いたいという話はあった。今回の増床オープンをきっかけに、実際にやってみようということになった。青果売場は、無印良品と基本的なコンセプトは同じ。野菜そのものがシンプルでナチュラル、なにも付け加えなくてもいいものだと考えた。」と企画の背景を語る。
また、「無印良品の地域活性化の取り組みを通じて出会った生産者の方をはじめ、主として半径100キロメートル以内の農家さんと取り組んでいる。”畑とつながる”ためにも生産者が売り場に来たり、消費者が生産者を訪ねることが困難なく出来る距離であることは大切だと考えるからである。現状は、千葉と東京・青梅の野菜が中心で、その場所で採れる旬な野菜を選んでいる。」と野菜の選定基準についてもこだわりを語った。
「実際に農家の方と会って、食べてみて、一緒にやりましょうというところから始まっている。」という無印良品による新たな試み。有楽町店での動向を見てから計画するというが、今後の展開にも期待と注目が高まりそうだ。
なお、今回の増床オープンでは、「小屋のあるくらし」を提案する商品「無印良品の小屋」を実際に体験できる実物モデルも設置。無印良品のインテリアアドバイザーが、問い合わせに対応する。
無印良品 有楽町
住所:東京都千代田区丸の内3丁目8-3 インフォス有楽町 1〜3F
TEL:03-5208-8241
営業時間:10:00~21:00