三井不動産が、東京・中央区の日本橋室町3丁目に建設中の建物を「日本橋室町三井タワー」として、新商業施設「COREDO室町テラス」を2019年秋に開業すると発表した。
日本橋室町三井タワーは地下3階・地上26階建てで、延床面積は約16万8,000平方メートル。地上5~25階にはオフィス、3階にはホール&カンファレンス、地下1階から地上2階に商業施設といった大規模複合ビルとなる。地下1階では、地下歩道を通じて東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅と、JR横須賀線・総武快速線「新日本橋」駅に直結する。
低層階に開業する新商業施設「COREDO室町テラス」は、約30店舗で構成。2階フロアにはメインテナントとして台湾発祥の「誠品生活」が日本初上陸する。誠品生活は、呉清友氏が台北市で1989年に創業。「Books, and Everything in Between.(本と暮らしの間に)」をコンセプトに、各地の特色や文化を生かし、地元都市の人々との交流を大切にした店づくりに取り組む商業施設だ。「誠品書店」、「誠品生活」は発祥の地である台湾をはじめ、香港、蘇州などの国・地域に46店舗を展開。また、ギャラリー、パフォーマンスホール、映画館、ワインセラーなど多種多様な文化・コンテンツを共有する場を運営するほか、外食業、ホテル業をも手掛けている。“世界で最もクールな百貨店14”、“アジアで最も優れた書店”に選ばれるなど世界的にも評価されている。代官山の蔦屋書店は、この誠品書店がモデルになっているともいわれるほどだ。
誠品生活の店舗の特徴は、書籍の魅力を最大限に伝える内装空間、書籍との親和性にこだわったテナントミックスにおけるブランドの目利き、さらにインキュベート(新しい才能の発見・育成)に注力していること。そして最大の特徴は、毎年延べ2億人を動員している様々な体験型イベントの展開だ。アーティストと共に、誠品生活でしか体験できない展示やパフォーマンスを全店で毎年5,000回以上も実施することで、常に新たなカルチャーの提案を続けている。
日本第1号店となる「誠品生活日本橋」は、書籍ゾーン、文具・雑貨ゾーン、ライフスタイル体験型のセレクト物販・ワークショップゾーン、レストラン・食物販ゾーンでフロアを構成。日本橋の歴史、人々の暮らしの中で受け継がれてきたカルチャーを編集し、台湾発の「くらしと創造のカルチャー・ワンダーランド」として創造的で新しいライフスタイルを発信するプラットフォームを目指す。なお、日本国内での展開は、日比谷ミッドタウンでの新業態「ヒビヤ セントラル マーケット(HIBIYA CENTRAL MARKET)」も記憶に新しい有隣堂がライセンシーとして運営する。
このほか、地下1階・1階は日本初出店・新業態・SC初出店を含む約30店舗が出店。大屋根を配した広場との調和を重視した1階には、カジュアルなカフェダイニングから、伝統の技が光る逸品を取りそろえる店舗などを集積。地下1階は地下鉄コンコースと直結し、朝のゆったりとした時間や、アフターファイブを彩るこだわりの飲食店が並ぶ。