三菱地所が東京・晴海で開発を進めてきた新施設「CLT パーク 晴海(CLT PARK HARUMI)」が12月14日、開業した。2020年秋までの約1年間の期間限定での運用となる。住所は、東京都中央区晴海3-2-15。
CLT パーク 晴海は、三菱地所として首都圏において初となる、CLTを使用したプロジェクトで、隈研吾建築都市設計事務所がデザイン監修、三菱地所設計が設計監理、三菱地所ホームが施工を担当。CLTとはCross Laminated Timberの略称で、ひき板(ラミナ)を並べた後、繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料のこと。同施設では、岡山県真庭市産のCLTを施設全体で680平方メートル使用。木材の特性を活かしたその特徴的な形状が目を引く「パビリオン棟」をはじめとして、屋内展示棟A棟、B棟の3棟から構成。建物そのものから漂う木材独特の風合いを楽める新施設だ。
施設内では、文化の発信拠点として、グーグルによるデジタルスキル習得をサポートする施設「Grow with Google ラーニングセンター」や、プレースホルダによるエデュテインメント(教育+エンターテインメント)型アトラクションを活用したコミュニティスペース「PLAY FOREST Directed by PLACEHOLDER」を設けるなど、様々な世代が楽しめる仕掛けを用意されている。また、ノンピ運営の「CLT パーク カフェ(CLT PARK CAFE)」もオープン。自家焙煎のオリジナルコーヒーや、岡山県名物の洋菓子と和菓子がミックスされた「和クレープ」などを提供する。
なお、本施設の晴海での運用後は、部材をリユースし、CLT材の生産地である岡山県真庭市の国立公園蒜山ひるぜんに移築予定。移築後は、観光及び芸術・文化発信拠点として利用される計画で、隈研吾氏によるデザインを活かした、蒜山高原一帯の新たなランドマークとして生まれ変わるという。