良品計画は4月26日、瀬戸内海の東部に位置する香川・小豆郡土庄町豊島に滞在型宿泊施設「MUJI BASE TESHIMA」をオープンする。「MUJI BASE」は、地域に根差した無印良品のある暮らしが体現できる、古民家をリノベーションした中長期滞在型施設で、昨年8月にオープンした「MUJI BASE KAMOGAWA」に続く第2弾である。
同社は「感じ良い暮らしと社会」の実現を目指し、地域住人と課題や価値観を共有し、地域を活性化するためのさまざまな活動を進めている。MUJI BASEはそれらの活動の一つとして、遊休不動産を活用し、地域に根差したくらしの拠点を作り、「暮らしの楽しさと地域の共存」を実現する施設だ。ワーケーション等、ライフスタイルが場所にとらわれないものに変化している中、暮らしの拠点を広げ、都市から離れた場所で穏やかな日常を体験し、地域の魅力を再発見するための場所となることを目指している。
MUJI BASE TESHIMAは、2010年の瀬戸内国際芸術祭の作品兼レストランの運営スタッフの寮としてリノベーションされた、現在築90余年になる古民家を受け継いだものだ。今回MUJI BASE TESHIMAとして再活用するにあたり、内装の企画・デザインを行い、無印良品の世界観を体現した施設となっている。
施設はリビングとダイニングの間にあった水回りを撤去することで、部屋間を簡単に行き来できるようにした。またリビングの一部の壁を撤去してルーバーを設置することで、圧迫感のない開放的な寝室空間を作っている。さらに、フローリングも無垢フローリングに張り替えた。
アートの島として知られる豊島の宿泊施設にふさわしく、日本の美意識や見立てをテーマにしつらえた空間は、良品計画が展開するインテリアブランド「IDÉE(イデー)」がコーディネートを担当。日本のヴィンテージ家具、モダンデザインのインテリア、日本のアーティストによる作品の他、滞在中に使用する器も、豊島周辺の瀬戸内を中心に活動を行う現代作家の器をセレクトしている。その他、レコードのセレクションやMUJI BOOKSによる選書本、無印良品の家具や家電も用意されている。