ビームスは、265万人の登録があるクラブ会員カード「BEAMS CLUB」および商品別売上の分析システムとして、リゾーム社が提供する「戦略会議シリーズ 顧客分析システム」を採用。これは、顧客情報と商品情報をつなぎ合わせ、様々な購買パターンや傾向を分析することができる、小売サービス業界向けパッケージです。
背景には、少子高齢化に伴う購買層の変化や競合の出店数増加などのマーケット課題への対策があります。その一つとして今回、あらためて既存顧客に注目し、来店頻度や購買リピート率などの購買行動を把握して顧客育成へ取り組むことを重視。このシステムを導入することで具体的には、自社EC「BEAMS Online Shop」をはじめとして、展開する他のモールECと全国リアル店舗の売上データを統合できるほか、商品と顧客を紐付けた分析が行え、顧客戦略だけでなく、商品戦略・販売戦略のトータルでデータを活用していきます。
この分析システムは、集計データをボタンひとつで呼び出し、表やグラフで分かりやすく、かつスピーディーにアウトプットされるため、”既存顧客の年齢、時間帯、来店頻度、場所などの購買データとその商品はどういったパターンや傾向があり、それがどう売上に影響しているのか”が簡単に見ることができます。
ビームスとしては、このシステムの活用で様々なデータを様々な角度からクロス分析することで、ブランド関与度別の顧客へのマーケティング施策が可能になるため、「顧客の見える化」、「顧客に合わせた施策」、「効果検証」のサイクルの繰り返しが実現し、顧客生涯価値(LTV・ライフタイムバリュー)の向上が期待できます。
リゾームは、流通業向けソフトウェア・パッケージの企画開発・販売する企業で百貨店・ショッピングセンター・専門店などの流通・小売業界を中心に事業を展開。約10年前からこの分析システムを、改良を重ねながら企業ごとにカスタマイズし提供しており、「ルミネ」や「アトレ」「表参道ヒルズ」「丸の内オアゾ」、関西では「くずはモール」や「なんばパークス」などが採用。特に全国に約3,100あるSC業界において約500SCで採用されており、この分野ではシェアNo.1となっています。
今回のビームス導入を機に、今後はファッション専門店への導入を提案していく考えです。一方で、このようなビッグデータ時代の到来で、データとシステムを活用できる人材育成と企業としてのリテラシー向上がファッション業界全体にさらに求められています。
・リゾーム戦略会議シリーズ「顧客分析システム」 http://www.rhizome-e.com/products/cas.html