バルミューダが、新製品となる子ども向けデスクライト「バルミューダ ザ・ライト(BALMUDA The Light)」を発表。9月6日から予約受付開始、10月下旬に発売を予定する。税別価格は、37,000円。
バルミューダがこれまで展開してきた、1「エアー(空調)」、2「キッチン」に次ぐ、3つめの新たな柱は、「ライティング」カテゴリーだ。「バルミューダ ザ・ライト」は、手術灯からヒントを得て山田医療照明と共同開発した独自の「フォワードビームテクノロジー(ForwardBeam Technology)」により、影のできにくい光を実現。また、自然光に限りなく近い「太陽光LED」を搭載し、ブルーライトのピーク波長を一般的な白色LEDライトの約半分に抑えた。
6日、都内で開催された発表会では、寺尾玄代表取締役社長が新製品をプレゼンテーション。「自分の息子が絵や文字を描くときにいつも前かがみになってしまう。なぜそうなってしまうかを考えたら、3つの理由があった。まず1つが、大人と子どもの視界は違う。子どもは視界が狭いということがわかった。また2つめは夢中になる。3つめは体が小さいので、前かがみにならないと彼らが見たいものが見れなかったのでは?ということだ」と自身の子どもたちとの体験談を披露しながら、開発背景を説明した。
「前かがみになることで自分の頭が影になって手元が暗くなってしまうので、子どもはどうしても前かがみになるという前提で考えた。実際、日本人の小学生の3分の1が視力1.0以下で近視が増えているというデータもある。開発コンセプトは、“子どもたちの目を守る光”だ」と続けた。
前述した独自のテクノロジーに加え、デザインは「いい夢を見てもらいたい。素晴らしい夢をはっきり見てもらいたい」という思いで、“90%までのデザイン”にあえてとどめたという。バルミューダらしいシンプルなインターフェイスは踏襲しつつ、鉢型のベースはペンなどが収納できるツールボックスとなっている。子どもが好きに貼れる専用ステッカーもセットで付属したり、6段階で明るさを調節できる操作音はピアノの音にするなど、遊び心を忘れない。
寺田社長が子どもにのぞむのは、「クリエイティブになってもらいたい」ということ。「クリエイティブは何でも作る力を持っている。それは素晴らしいアート、革新的な技術、人々を楽しませる瞬間、人と仲良くなる時間などだ。ちなみに私は、自分が作り出せるものの中でもっとも素晴らしいものはすでに15年前に作ったと思っている。それは、“バルミューダ”という会社だ。今我々がお届けしている製品は私一人の力では到底できなかった。つまり、クリエイティブはそのオーナーが一人で逆立ちしてもできないことをできてしまう、創造力さえ作ることができる。だから子どもたちにはクリエイティブになってもらいたい」と今回の新商品にかける思いを熱いメッセージで締めくくった。
6日からバルミューダオンラインストア、BALMUDA The Kitchen 松屋銀座をはじめ、主要家電量販店・百貨店・インテリアショップなどで予約受付を開始したほか、開発段階で田中仁社長と知り合い共鳴したという「ジンズ(JINS)」渋谷店2階では、10月8日から14日まで体験コーナーを設置する。
なお、今回の新製品はシリーズ1作目という位置づけで、来年半ばと後半に2つの新商品を発表予定だという。また、開発中であるというコーヒーメーカーは現時点では発売未定だ。2010年に最初のヒット商品となる扇風機「GreenFan」で2.5億円を売り上げてから8年経った同社は今年、100億円を超える売上高となる見込みだ。