星野リゾートが、温泉旅館ブランド「界」の18番目の施設として、大分県・別府温泉に「星野リゾート 界 別府」を2021年夏に開業することを発表。
日本一の源泉数及び湧出量を誇る別府温泉に建つ同施設は、目前に別府湾を一望できる北浜地区に位置。九州では、大分県・瀬の本温泉の「星野リゾート 界 阿蘇」、鹿児島県・霧島温泉の「星野リゾート 界 霧島(2021年1月開業)」に続き3施設目となり、デザインは建築家の隈研吾氏が手がける。
別府温泉は、明治時代に旧別府港が開港して以降、日本全国から多くの湯治客が訪れた歴史あるエリアであり、別府湾の玄関口、旧別府港を中心に温泉街が発展し、夜遅くまで人々で賑わう様子は「不夜城」と例えられてきた。湯治客が賑やかな別府の温泉街の様々なエンターテイメントを体験し、温泉街のそぞろ歩きを楽しんでいた様子を彷彿させるつくりとして、館内には石畳の路地や遊技場を備え、別府温泉の新しい魅力を味わえるプログラムを用意する予定だ。
館内に一歩足を踏み入れると、ロビーとひと続きになった、別府湾を見渡すことが出来る開放的なテラスが広がる。さらにテラスに設置された足湯では、潮風と感じながらゆったりとした時間を過ごすことが出来るのが魅力だ。ロビーの奥には和紙のちょうちんが照らす石畳の路地が続き、別府の名産品を揃えたショップやおまつり気分を味わえるような遊技場が連なり、館内にいながら温泉街をそぞろ歩きをしているような体験が出来る。また、路地をさらに進むと、温もりある木目の壁が特徴的な湯小屋が佇み、男女それぞれに設けられた内風呂や露天風呂で名湯・別府温泉を心ゆくまで満喫出来る。
全室オーシャンビューの客室70室は、目前に広がる海の景色を絵画のように楽しめる「ピクチャーウィンドウ」が特徴的。室内を、寝室と居室に区切る間仕切りの建具を開け放つと、海とつながるかのような開放感を味わえる。また、壁紙や障子、浴室のガラスには、海の色を引き立てる柿渋色が用いられており、別府にある血の池地獄の赤から着想を得た柿渋色は、日本一の源泉数及び湧出量を誇る別府温泉の熱気や、温泉が湧きだす溶岩台地の土っぽさを表現している。
さらに全室がご当地部屋となっており、「王道なのに、あたらしい。」をテーマに全国で展開する「界」ブランドが用意する、地域の文化を存分に体験出来るような仕掛けも。
客室のインテリアには、現在の大分県である豊後国で始められた絞り染めである「豊後絞り」を使用。絞り染め作家・安藤宏子氏が制作に携わり、ヘッドボードやフットスロー、照明などのデザインに、その卓越した技術を採用。素朴で力強い雰囲気を感じられるデザインが魅力となっている。
「星野リゾート 界 別府」
所 在 地:大分県別府市北浜二丁目817番-71他
敷地面積:2778平米
建築面積:1456平米
延床面積:8233平米
階数:地上11階
客室数:70室
設 計:隈研吾建築都市設計事務所、清水建設株式会社
着工日:2019年6月14日
開業時期:2021年夏(予定)