ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイは10月31日よりバーコードスキャン機能を利用した新サービス「WEAR(ウェア)」をユナイテッドアローズ、アーバンリサーチ、アベイシングエイプ、トップショップ、スナイデルなど200ブランドでスタート。11月8日から渋谷、池袋、名古屋、千葉のパルコ4店舗で試験的に導入することを発表した。
パルコとの取り組みは11月8日から2014年4月30日までの期間限定のプロモーション「新しいお買い物体験・実験中」として導入され、ユナイテッドアローズ、Xガール、スナイデル、アーバンリサーチ、キャサリンハムネットロンドンなどが参加予定。
「WEAR」は同アプリのバーコードスキャン機能を起動させ、ユーザーがスマートフォンで店頭の商品タグに印字されているバーコードを読み取り、そのブランドのオフィシャルECサイトやゾゾタウンで商品情報を確認したり、その商品のコーディネートなどを見ることができる新サービス。バーコードスキャンした商品情報は履歴としてアプリ内に保存され、SNSを通じてシェアや、店外で商品比較して、ECで購入することが可能となる。
欲しい商品の価格比較や、サイズ、色などが検討できるユーザーコンシャスなサービスながら、サービスの発表時からリアル店舗のショールーミングを加速するという業界の反応もあり、スタート時は参加ブランドの郊外大型店舗などで試験的に運用されると先に発表されていたが、今回パルコが導入することで、他の大型商業施設での同サービスとの連携が注目される。
[元記事:「WEAR」をパルコ4店舗が11月8日より試験的に導入]
PARCO各店舗館内、WEAR 参加ショップ内でキャンペーンプロモーションも実施
一部ディベロッパーなどの業界内からの反発により開始が遅れているという「WEAR」は、”オムニチャネル”戦略が不可欠となっているいま、注目の新事業です。F.M.J.でも以前お伝えしているとおり、「ユニクロ」は今年の6月から既に自社アプリ「UNIQLO APP」に「バーコード読み取り機能」を追加するかたちで、同様のサービスをスタートさせています。アメリカでも「ZARA」や「American Eagle Outfitters」、「Victoria’s Secret」などをはじめ、多くの企業で既に導入されているといいます。
“ショールーミングの加速”という懸念はある一方で、基本的には既に一般消費者自身が行っている購買行動を仕組み化することで消費を促すものであり、ブランドサイドとしては自社の売上貢献に期待がかかる新サービスです。パルコとしても、2013年から同社のコミュニケーション戦略のキーワードとして掲げる「24 時間 PARCO」=オムニチャネルを実現することを目的に、顧客とテナントショップスタッフのコミュニケーションがより強化されることが期待出来るとしてリリースしており、試験的導入を決めたその企業姿勢に共感することができます。
・「WEAR」 http://wear.jp/