六本木の国立新美術館では17年9月27日から12月18日まで、同館の開館10周年を記念した「安藤忠雄展―挑戦―」が開催される。
安藤忠雄は、プロボクサーを経て独学で建築の道を志す異色の経歴で知られる建築家。1969年に「都市ゲリラ」として建築設計活動をスタートして以来、いくつもの既成概念を打ち破る大胆な作品を世に送り出してきた。
同展では、安藤忠雄の半世紀近くに及ぶ壮大な創造的挑戦の軌跡を、スケッチ、ドローイング、模型、写真、映像といった多彩な資料とともに5つのテーマに沿って紹介。一つ目のテーマは「原点=住宅」。初期の代表作である「住吉の長屋」から、近年の圧倒的スケールの海外住宅作品まで100を超える住宅作品のすべてを公開する。続く「抽象化された自然」では、機能を持たない祈りの場として計画された一連の教会の建築の中から代表作を紹介し、インスタレーションとして原寸大の「光の教会」の空間を再現する。
「余白の空間」では、安藤が都市というテーマに対して一貫して試みてきた、意図的な余白の空間をつくりだしにフォーカス。近作であるメキシコの「モンテレイ大学RGSセンター」や、中国の「上海保利劇場」などに見られるダイナミックな空間表現が紹介される。
「風景の創造」では、大自然に包まれた立地でその敷地の持つ個性を最大限引き出し、その場所にしか出来ない風景を創り出すことを試みた作品を紹介。30年余りに及ぶ香川県直島での一連のプロジェクトの資料を展示する。最後のテーマは、「記憶の継承」。歴史の刻まれた建物の再生に挑戦し続けた安藤による作品の数々が展開される。
【イベント情報】
「安藤忠雄展―挑戦―」
会場:国立新美術館
住所:東京都港区六本木7-22-2
会期:17年9月27日~12月18日
[元記事:「安藤忠雄展―挑戦―」が国立新美術館で開催。約半世紀に及ぶ創造的挑戦の軌跡を辿る。原寸大の「光の教会」も
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