インスタグラムが6月20日(米国時間)に、最長60分までの縦型動画を投稿できるアプリ「IGTV」の提供をローンチした。
全世界の月間アクティブアカウント数が10億を突破したという同社。今回のIGTVは従来とはまったく違う、新しい動画の視聴体験を楽しめるアプリとして発表された。その大きな違いが、普段モバイルを使うときの画面の向き=縦型に合わせてデザインされているということ。インスタグラムでは従来、60秒までの動画のみ投稿・視聴が可能(フィードでは最大60秒、ストーリーズでは最大15秒の動画)だったが、IGTVでは最長60分までの動画を楽しめる。
IGTVのアプリを開くと、テレビをつけたときと同じように自動的に動画を再生。見たい動画やチャンネルを検索する必要はなく、インスタグラム上ですでにフォローしているクリエイターの動画や、興味関心に近いクリエイターの動画が表示されるため、すぐに好きなコンテンツを視聴できる。また、メイン画面から上部にスワイプすると、[おすすめ] [フォロー中] [人気] [視聴を再開] のタブが表示され、より多くのコンテンツを閲覧することができる仕組みだ。動画にいいね!やコメントをつけたり、ダイレクト機能を介して友だちとシェアしたりすることも可能だ。
IGTVでは、クリエイター自身がチャンネル。IGTVで新たにクリエイターをフォローすると、彼らのInstagramアカウントも自動的にフォローされるため、ストーリーズ投稿やフィード投稿もチェックできるようになる。また、インスタグラムアカウントを持っていれば、誰でもIGTVに動画を投稿することができる。単独アプリとインスタグラムアプリの両者からアクセス可能だ。
インスタグラムの共同創業者兼最高経営責任者のケビン・シストロムは、「Instagramはこれまでも、人との繋がりからインスピレーションを受けたり、新しいことを知ったり、楽しみを発見したりする場であり続けてきました。IGTVが新しい章の始まりとなり、コミュニティの皆さまの力で、Instagramにおける動画の可能性がさらに広がることを楽しみにしています。IGTVを通して、大切な人や大好きなことと、皆さまの距離がいっそう近づけば幸いです」とコメントした。
なお、IGTVはiOS・アンドロイド版ともに、全世界で今後数週間以内に展開予定となっている。グローバルでは、「ナイキ(NIKE)」、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」、「グッチ(Guccci)」をはじめ、テスト的に運用がはじまっているようだ。今回の発表により、デジタルメディア各社は、YouTubeに勝負を挑むインスタグラムの新サービスとして紹介。それ以前にそもそも、テレビをはじめにとして横型のスクリーンフォーマット自体がすでに古いとするインスタグラムの姿勢もスマホ自体ならではだ。今後、日本でもどのように本サービスが広がっていくか、注目が集まりそうだ。