デザイン、アート、食の才能が集う新コレクティブホテル「ディーディーディーホテル(DDD HOTEL)」が、11月15日、東京・日本橋馬喰町に開業した。
同ホテルは「Live and Let Live(自分も生き、他人も生かす)」をコンセプトに、現代の都市生活のあり方を見つめ直し、ホテルのあり方を再定義する目的で誕生。近年、若手クリエイターやアーティストが集う話題の東京イーストエリアに建つ創業37年のビジネスホテルをフルリノベーションし、地上10階、地下1階で構成されている。
空間設計を手がけたのは、国内外で活躍する空間・プロダクトデザイナーの二俣公一が率いる「ケース・リアル」。時間によって様々な表情を見せる深いモスグリーンを基調に、シンプルかつ上質な内装に仕上がった。客室以外にも施設内には、アートギャラリー、カフェ&バー、実験的キッチン空間を併設し、様々なクリエイターが集まる個性の集合体(コレクティブ)を形成していく。
アートギャラリーの「パーセル(PARCEL)」では、国内外を問わず、現代美術を軸に、様々なカルチャーや価値観を横断するプログラムを展開。ディレクターにはSIDECORE(アート・コレクティブ)代表の高須咲恵、ギャラリーディレクターには佐藤拓を起用。元立体駐車場をコンバージョンした特徴的な空間は、プロジェクトスペースとギャラリーの両方の役割を果たしていく。
カフェ&バー「アブノ(abno)」では、世界レベルのスペシャルティコーヒーを提供。「Look at coffee in a different light」をテーマに、「ピーエヌビー コーヒー(P.N.B. Coffee)」のオーナーバリスタPeter Buhを始め、デンマーク、シドニーのコーヒーロースターで経験を積んだ、技術の高いバリスタが集う。
1階のキッチンでは、日本のフランス料理界最年少でミシュラン2つ星を取得した厚東創がディレクターを務める、少数精鋭の料理人集団「nôl(ノル)」の実験的キッチン空間を展開。フランス料理を追求し表現、不定期に開催するディナーイベントのほか、ケータリングやフードアートなど様々な活動を行う。
122室の客室を備える同ホテルが提案するのは、「ミニマル・ラグジュアリー」な宿泊体験。ホテルに併設する文化施設の他にも、空間、設備、アメニティ、ルームウェアのすべてを見つめ直し、本当に必要なものだけを高いレベルで提供。特徴的なアーチ型の窓から差し込む光で、時間とともに表情を変える深いモスグリーンのプライベート空間は、コンパクトながらも再起動するために必要なものを高いレベルで備える。高密度連続スプリングを採用した同ホテルとフランスベッドの最上級マットレス、京都老舗寝具メーカーによる上質な羽毛布団、コットン100パーセントの高番手糸を使用した優しい肌当たりのベッドリネンなど、同ホテルのために開発された寝具が心地よい快適な目覚めを誘う。
ルームウェアデザインはハトラ(HATRA)デザイナーの長見圭祐が手がけ、綿100パーセントの柔らかな生地と計算されたパターンで、快適な着心地を実現。アメニティはセンシティブケアをコンセプトに、最高品質のアイテムを用意。
スタッフユニフォームデザインは「アキコアオキ(AKIKOAOKI)」の青木明子が手がけ、テーラードスタイルをもとに、衣服におけるジェンダーの要素をレディースとメンズで入れ替えることで、ブランドのアイデンディティーでもあるユニフォームを、オルタナティブなスタイルで表現した。
ディーディーディーホテル(DDD HOTEL)
所在地:東京都中央区日本橋馬喰町2丁目 2-1
敷地面積:635.64 m²(約 192.28 坪)
延床面積:4614.47 m²(約 1395.878 坪)
階数:地下10階地下1階
客室数:122室
全体ディレクション:Aid Inc
設計:ケース・リアル 二俣公一 下平康一、有川靖(設計パートナー)
施工:田辺建設、TANK
照明計画:BRANCH lighting design 中村達基
家具製作:E&Y
運営:丸太屋株式会社