クリエイティブ・ディレクター サバト・デ・サルノによる「グッチ(Gucci)」2025年クルーズ コレクションが、5月14日、ロンドン・「テート・モダン」で発表された。
ロンドンのダイナミックな文化的景観を背景にしたテート・モダンは、創造と対話の拠点であり、多様な視点からの意義深い会話や議論を生み出し、文化交流を促進する場所だ。ここではアートと建築の相互作用がイノベーションを鼓舞し、ロンドンという都市そのもののように、さまざまな境界を超える挑戦を促す環境を創出している。
サバト・デ・サルノは長年にわたり幾度となくロンドンを訪れ、この街の多様な文化に深く触れてきた。その経験をインスピレーション源に、さまざまなアイデア、スタイル、個性の集結とそのコントラストがもたらす豊かなクリエイティビティを掻き立てるロンドンのエッセンスを表現している。
ファッションショーで発表された、テクニカルギャバジンで隙のない端正なフォルムに仕立てられたショートコートには、カモミールの花のモチーフが飾られ、柔らかな印象をもたらした。オーガンジーに3Dレーザーカットを施すことで立体的に表現されたこれらの花の刺繍は、手作業であしらわれている。
また、アウターウェアのしっかりと包みこまれるような心地よさと、シフォンやフリル、レースの軽やかさの対比。そしてイブニングウェアとデイリーウェアの出会い。異なる考えや理想、異なるアイデンティティの間には永遠の緊張感があり、個性への賛美が表現されている。
英国スタイルのシンボルであるタータンチェック、テーラリング、そしてグッチを象徴するモチーフは再解釈され、新しい世代、異なる時代に向けて再活性化している。そしてチェックはこの上なく繊細なビーズ刺繍のフリンジとして表現し、そのグラフィカルなフォルムに新たな息吹を帯びている。
1970年代初頭にイタリアで発表された「グッチ ブロンディ」バッグは、レザーやファブリックで仕立てられ、優雅さと実用性を両立させている。そのショルダーバッグを特徴づけるインターロッキングG モチーフはレザーで覆われるか、グッチのジュエリーコレクションのテクニックで表現されている。
会場には夏木マリ、リナ・サワヤマ、大平修蔵をはじめ、グッチ アンバサダーのパク・ギュヨン、Stray Kidsのリノ、デュア・リパ、リナ・リパ姉妹、ケイト・モス、ライラ・モス親子、デミ・ムーア、ソランジュ・ノウルズ、デボラ・ハリー、マーク・ロンソンなどのセレブリティが来場した。
Photo Credit: Courtesy of Gucci