洋服は、毎日着る。でも、洗濯カゴに入れるまではこだわるのに、そこから先は意外に無頓着。洗濯モノを溜めこんでしまうのもしばしば。
おしゃれに洗濯はつきものなのに、苦手というヒトも少なくないはず。今回は、そんなおっくうな洗濯をFEEL-GOODにしてくれる、ランドリーツールのブランドをご紹介。
|実在する、ドイツ・ベルリンのコインランドリーから生まれたブランド。
「フレディ レック・ウォッシュサロン(FREDDY LECK sein WASCHSALON)」は、ドイツ・ベルリンに実在するコインランドリー。オーナーのフレディ・レック氏が、「洗濯」はキレイにする行為なのにコインランドリー自体がキレイでない、という矛盾を解決したいと立ち上げたのが、2008年春。
コンセプトは、「前向きなココロとライフスタイルがつくれるようなモノ、コトをランドリーシーンから」。スタイリッシュな高級洗濯機がある店内に、小さなカフェスペースを併設。毎週日曜日の夜は映画も上映するなど、コミュニケーションが生まれる場に。洗濯しない時も、“つい立ち寄りたくなる”ローカルコミュニティの役割を担っているという。
時を同じくして、「洗濯という行為が嫌いなのか、洗濯用品が悪いのか?」洗濯や清掃用品など、家庭用品のなかでもキッチン・バス以外の家事性の強いカテゴリには、いいモノがないという点に着眼したのは、家庭用品の商社でありメーカー「藤栄」の、松延友記さん。
そこで見つけたのは、ドイツのベルリンでおしゃれなコインランドリーがオープンしたという、とある雑誌の記事。協業したいとオーナーに直接会いに行ったら、ウェルカムだよと快諾されたそう。
同店には元々、サロンオリジナルの洗剤もあったものの、ドイツでは温水で洗ったりもするので、洗剤も粉が主流。そのままインポートしても日本の洗濯文化と異なるので合わない、ということで、オリジナルで開発することに。一番いいアイロン台のメーカーは?ピンチのメーカーは?など、昨年70周年を迎えた老舗商社としての目利き力やノウハウを商品づくりに活かせるのも強みだった。
ランドリーツールブランドとしての「フレディ レック・ウォッシュサロン」(以下、フレディ レック)はこうして、2010年に生まれた。
|雑貨ではなく、日用品であり実用品であるということ
フレディ レックのランドリーグッズは、とにかくオシャレだ。
ブランド展開当初は、デザインがかわいいと広がっていったが、最近では使い勝手がいいという、実用品としての機能性とクオリティで支持を得ているという。
それもそのはず、フレディ レックは雑貨ブランドではなく、“洗濯に特化したブランド”を目指している。スタッフは皆、洗濯ソムリエの資格をとるなどの徹底っぷりがその姿勢を裏付ける。
商品開発のテーマは、「ファインデザイン + ファインクオリティ」。ここまでこだわっていたら、機能性やモノづくりの背景を伝えたくなるはずなのに、コミュニケーションはあえて“感覚的”に、というこだわりもファッションっぽい。
|こだわり抜かれた、ランドリーグッズ・コレクション
いちばんの売れ筋は、ランドリーバスケット。日本製で、純度の高いプラスチックを使用することで、肉厚で程よいやわらかさを実現。持ち手もつかみやすく、運びやすい。価格も税別2,200円とリアルプライス。この類のそれはこだわるがゆえに、手が届きにくくなりがちだが、“実用品”を意識しているからなのか、その価格設定にも共感できる。
このほか、指にフィットするつまみ心地がいい洗濯ばさみと、ステンレスをホワイトペイントした丈夫で清潔感ある洗濯ハンガーもありそうでなかった感じ。これなら、行き場に困るランドリーツールも、室内にあってもサマになる。
編集部のイチ押しは、ウォッシュタブ。ホウロウに見間違えるほど、国産で純度の高いプラスチックを使用。これで汚れやすい我が子の服を手洗いしたり、アウトドアでドリンクを冷やしておくのにも使えそう。あと、ヘリンボーン生地を使った2WAYのエプロンも洒落てる。
「きちんと日用品をセレクトすることがファッションであり、おしゃれというのが今の時代の価値観になっている。」という松延さん。「衣食住の生活全般をしっかり編集できる、それがいちばんのファッショナブルな生き方なのかなと思う。」とFEEL-GOODなライフスタイルについて、丁寧に語ってくれた。
最近では、ブライダルのプチギフトやランドリーを待つ時間をハッピーにするBGMのCDをリリースするなど、ブランドとしての提案もアクティブだ。
実際にこんなサロンが日本にもオープンしたら楽しそう。今後の新たな展開にも期待したい。