伊勢丹新宿本店は、「世界最高のファッションミュージアム」完成に向け、本館6階のベビー子供フロアのリモデルオープンを進めています。
コンセプトに”子育てのすべてのシーンのなかで、世界最高のモノとコトをご提案し、「世界に通用する大人」になるための子育て支援いたします”と掲げ、10月の「パーク」ソフトオープンに続き、12月10日(水)に「玩具」「マタニティ・新生児」、12月17日(水)に 「スクールライフ」がリモデルオープン。2015年春には、「ファッション」ゾーンをグランドオープンします。
大きな変更点として挙げられる改装のポイントは3つ。
1) これまで年齢軸で行っていたモノ(サイズ)の分類から、子育てシーンごとに親の価値観を掛け合わせた売り場構成に大きく変更
2) 婦人服とのテイストやグレードバランスを近づけることで、婦人服との買い回りを現状の約20%から倍の40%に引き上げを目標にする
3) 性別とライフステージを見直すことで男女比を従来の3:7から4:6に変更し、男児のファッション提案も強化
このほか、現状来店者の約7割を占める未就学童向け(トドラー)ファッションの強化、ベビー休憩所や12月27日(土)にオープンの「親子カフェ」などサービス施設の充実をさせることで、顧客満足の向上を図ります。
| ファミリーで知育するゾーン「玩具」
「玩具」ゾーンでは、幼稚園卒園までに子どもに身につけさせたい5つの力として文部科学省が提唱する考え方”五領域”をベースに売り場を構成。「健康」=体を動かす遊び、「人間関係」=ごっこ遊び、「言葉」=本・考える玩具、「環境」=サイエンス・カルチャー、「表現」=音楽・アートとし、それぞれ商品を提案。また、スタイリストに遊び方を教わりながら一緒に体験できるスペースを設置し、”遊びのなかで上質な知育”を提案します。
| 妊娠・産前・産後のシーン「マタニティ・新生児」
“究極の安心・安全×ファッション”をコンセプトに生まれ変わるマタニティ・新生児ゾーンでは、三越伊勢丹のプライベートブランド「KISETTE(キセット)」をはじめ、医学、科学に基づく究極の安心・安全をベースに作られたアイテムやブランドの特徴を明示し、提供。また、11名の販売員が”マタニティ・ベビーコンシェルジュ”としてマタニティライフにまつわる相談に応えます。
| 幼稚園・小学校生活のシーン「スクールライフ」
「スクールライフ」ゾーンでは、お受験、運動会、移動教室、発表会など幼稚園・小学校の生活シーンにおいて必要なコト・モノすべてを提案する場として、用途軸に売り場を編集し、買い物の利便性を向上。学校や塾などの組織、ルールのなかでの個性の発揮をテーマに、シューカウンセラーが常駐する子供靴、セレモニーウェア、水着やランドセルなどのシーズンオケージョンアイテム、肌着・ナイトウェアなどを展開し、顧客ニーズに応える商品をラインアップします。
さらに、伊勢丹が”学校をつくる”プロジェクト「COCOIKU(ココイク)」もスタート。デジタルネイティブとして生まれた世代に向け、スピード感溢れる情報社会への対応として、現代の教育で欠落しているものを補完するプログラムを伊勢丹流の”学校”として展開。ミュージアム エデュケーター・会田大也の監修のもと、「メディア」「アート」「カラダ」の3つのテーマに基づいた授業を2015年春期に全160クラス実施し、映画監督や写真家、建築家やブランドデザイナー、編集者やアートディレクター、ダンサーや声楽家など、各分野の第一人者を講師として招聘します。
大貫益枝・ベビー子供用品営業部長は今回のリモデルオープンの狙いに関して、「少子化でありながら、商圏となる東京の年少人口は増加傾向にあり、ベビー子供市場の好機として捉えている。また、今の時代は、家族と一緒にするコトや一緒に過ごす時間を大事にするという気分がある。それを背景にコト消費も年々増えていることから、今回の”五領域”という軸にシフトし、モノの売り場面積を80%に下げることで、カフェやパークの体験コーナーなど”コト”の提案に注力する改装となっている。」とコメントします。
矢野経済研究所発表による「国内アパレル市場調査結果 2014」でみられたのはベビー・子供服市場の成長で、前年比102.2%の9,160億円と堅調に推移しています。そうした市場のなかで”世界最高のファッションミュージアム”として、独自の売り場作りに積極的に取り組む、伊勢丹新宿本店による次の一手に今後も注目することができます。