COLUMN

【コラム】七十二の季節を感じる – 南青山の小さな花屋 #10 燕去る「マツムシソウ」



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【七十二候とは?】
私達は季節を大きく4つに分け、季節の訪れに気づき楽しんでいます。
古くから親しまれてきた暦「二十四節気・七十二候」をご存じでしょうか?
昔の人は季節を72種にも分け、5日ごとに変わる季節を楽しんで生活していました。

一年に72もの季節に分けて生活をおくっていた感覚とは?
季節の移り変わりを感じながら生活をおくる心地良さとは?

そんなコトを考えながら、花屋の目線で、季節にあった草花を探して紹介します。

|第四十五候 燕去る(つばめさる)

9月18日〜 9月22日頃は「燕去る(つばめさる)」。

春先にやってきた燕が去る頃。馴染みの深い「燕(ツバメ)」は春に南の国から日本へやってくる渡り鳥です。春から秋にかけ子育てを終えたら、また日本を旅立ち食料を求め、暖かい南の国へ渡っていきます。日本を故郷とするツバメはフィリピン、台湾、オーストラリアへ渡るそうです。昔の人はツバメが日本を去りはじめる頃、秋の深まりを感じていました。

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photograph by pixabay

ツバメはとても小さな鳥で、全長はクチバシの先から尾羽の先端まで約17cm位。鳥の中でもかなり小さいサイズになります。体のサイズから想像しがたいですが、渡り鳥として一日300km以上の飛行が可能で、外敵から逃げる時の飛行速度は200km以上。小さな体の中に驚異的な身体能力を持っています。

この時期に選んだ植物はツバメのように小さく、直径3〜4cm位の可憐な花を晩夏から秋にかけて咲かせる「松虫草(マツムシソウ)」。日本の山地の草原に自生しており、北海道から九州まで各地で目にすることができます。松虫草はお花屋さんでは「スカビオサ」という名前で販売されている花の仲間で、学名は「Scabiosa japonica(スカビオサ ジャポニカ)」。日本のスカビオサと呼ばれています。昨日、足を運んだ箱根でも咲いており、目にすることができました。

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秋雨に打たれる日本の固有種「松虫草」(箱根湿生花園 2016年9月19日撮影)

 

「スカビオサ」はヨーロッパ地中海沿岸地を中心としてアジア、アフリカまで約80種類が分布し、品種改良も行われ、様々な色や雰囲気を持つ花が、お花屋さんに並びます。特に「春」頃、様々な品種が流通し店先に並びます。

人気品種は「西洋松虫草(セイヨウマツムシソウ)」と和名がついている地中海原産のもので、日本の「松虫草」と比べると豪華で可憐な印象を持ちあわせています。今回は長い秋の雨の季節、少しでもはなやかな気持ちになるようにと「クイーン」という品種を選んでみました。スカビオサは周年流通していますが、最盛期は春。気になる方は来春、好みのスカビオサを探してみて下さい。

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スカビオサ・クイーン(西洋松虫草)

flower & photograph by yosuke sugawara

SUGAWARA

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投稿者の記事一覧

「SUGAWARA」東京 南青山の小さな花屋。
旧暦と呼ばれているものは、古代中国で生まれ6世紀頃に日本に伝来した「太陰太陽歴」。その後、日本の風土・季節にあわせて日本独自のものへと改編されていきました。
昔の人は季節を72種にも分け、5日ごとに変わる季節を楽しんで生活していました。江戸時代に確立した暦「本朝七十二候」にそって、季節の移り変わりを感じながら、生活をおくる心地良さ・草花を探してコラムにしています。

昔の人が一年に七十二もの季節に分けて生活をおくっていた感覚とは?
連載を通して72種類の季節と草花を紹介していきます。

Web 「SUGAWARA」公式サイト
Instagram @sugawara87

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