1866年に創業以来、最高級の素材と高度な職人技によるビスポークと既製靴を提供し続けている英国のシューズブランド「ジョンロブ(JOHN LOBB)」の国内7店舗目となる直営店「ジョンロブ京都店」が4月27日京都・祇園新門前にオープンした。
京都・祇園 新門前の地に初出店したジョンロブ京都店は、築100年以上の歴史を持つ町屋を改装し由緒ある日本建築の趣を残しながら、伝統と革新を両輪とするジョンロブの世界観を表現する唯一無二のブティックである。京都に出店するにあたり、日本の伝統である着物文化が残る街の履物をつくることで京都の街へのリスペクトを表し、今回のオープンを記念した限定商品ZOORIが誕生した。
ZOORIは、京都で明治28年創業の歴史ある履物を手がける創作京履物伊と忠と、ジョンロブのレザーを用いての特別な草履である。熟練職人の技術によりしっかりと目の詰まった畳表をベースに、鼻緒と台座の側面にジョンロブの上質なグレインレザーを用いており、鼻緒にロゴを配することでアクセントを効かせた仕上がりになっている。特別な専用のボックスに、持ち運びにも便利なジョンロブのロゴ入り草履袋を付属している。
今回空間プロデュースを担当したTeruhiro Yanagihara Studio 柳原照弘氏は、ジョンロブ京都店にさまざまなこだわりを魅せた。日本の職人の技術や素材の美しさがインテリアでも実感できるよう、靴を美しく見せる棚は左官職人による研ぎ出しで、美しいオブジェのように壁と棚がシームレスに繋がっている。また、店内の床は、天然素材であるウールのカーペットで日本の職人技術によって作られている。
新門前の街並みに溶け込むようファサードのデザインは、既存の構造を生かしつつ、店内は圧迫感を感じさせないために吹き抜けを新たに設け、柱を取り去るなど、慎重にレイアウトを検討した。さらに、天井・内壁と庭の壁を同じ素材の左官で仕上げることで、実際よりも空間が広く感じられるように工夫を凝らしている。
また、今後数年で街並みが変わることを見越し、内部の豊かさで差別化ができるように、インテリアのディテールまでオリジナリティを追求している。