【七十二候とは?】
私達は季節を大きく4つに分け、季節の訪れに気づき楽しんでいます。
古くから親しまれてきた暦「二十四節気・七十二候」をご存じでしょうか?
昔の人は季節を72種にも分け、5日ごとに変わる季節を楽しんで生活していました。
一年に72もの季節に分けて生活をおくっていた感覚とは?
季節の移り変わりを感じながら生活をおくる心地良さとは?
そんなコトを考えながら、花屋の目線で、季節にあった草花を探して紹介します。
【立秋】
8月7日頃、二十四節気では「立秋」。夏は本格的に始まったばかりですが、旧暦では一足早く「秋」をむかえます。「秋分の日」は9月23日頃。何となく、秋分の日を夏と秋の境界線なのかな?と感じていました。
まだまだ夏は始まったばかりですが、暦の上では「秋」となります。
|第三十七候 涼風至(すずかぜいたる)
8月7日〜11日頃は、旧暦では「涼風至」。
「涼しい風が吹き始める頃」という意味です。「秋が訪れる気配を感じる頃」とも解釈できます。今の時期の気温の高さから、違和感を覚える人は多いのでは?「暦の上では秋ですが、全国的に猛暑日になりました。」と毎年決まり文句のように聞こえてくるほど。今の時代では、秋の気配はまだまだ遠くに感じます。
暑い夏に「涼しい風」で思いつくのが、夏の食事。「冷やし蕎麦」「冷やし中華」「素麺」「冷奴」などなど、体温を冷やしてくれる食事は有り難いものです。
この時期、興味深い“花”に関する食材は今から旬を迎える「無花果(イチジク)」。
「花が無い果実」と漢字で表します。花が咲かないのではなく、花が咲かないように見える果実という意味です。
イチジクの花は、実の中にあって、表からは花が見えません。
実際は、実の中の白い粒々のものがイチジクの花。
花を口にする、珍しい果物として、爽やかな旬の味も一緒に楽しんでみて下さい。
flower & photograph by yosuke sugawara