【七十二候とは?】
私達は季節を大きく4つに分け、季節の訪れに気づき楽しんでいます。
古くから親しまれてきた暦「二十四節気・七十二候」をご存じでしょうか?
昔の人は季節を72種にも分け、5日ごとに変わる季節を楽しんで生活していました。
一年に72もの季節に分けて生活をおくっていた感覚とは?
季節の移り変わりを感じながら生活をおくる心地良さとは?
そんなコトを考えながら、花屋の目線で、季節にあった草花を探して紹介します。
|第三十九候 蒙霧升降
8月18日〜 22日頃は、旧暦では「蒙霧升降(ふかききりまとう)」。
早朝、夕方の気温が下がり始め、白く霧が立ちこめる様子が見られる頃。
霧は高原や山の中、盆地、湖・海等の水辺で見ることのできる現象です。
東京の生活では、道路がほとんどアスファルトで覆われているせいか霧を見たことはありません。
個人的に霧を見る事ができるのは、趣味の登山にでかけた時。
霧や靄(もや)は毎回出会えるわけでは無いのですが、登山に出かける時の楽しみの一つでもあります。
森や登山道が霧に包まれはじめると雰囲気が一変し、幻想的な風景になるのは何とも形容しがたい体験です。
暦の上では秋でも実際はまだまだ暑い日が続いています。
この時期、個人的に頻繁に口にする旬の食材は「生姜」。
生姜はスーパーや八百屋さんで一年中販売されていますが、6月〜8月頃が旬にあたります。
焼き茄子、冷奴等、少しそえるだけで、適度な辛味と爽やかな香りが味をさらに引き立ててくれます。
この時期、花市場では食用ではなく観賞用に栽培された、ショウガ科の花や実が流通しています。
ショウガ科の中で、お勧めの花は「グロッバ」。東南アジア、インド原産の植物。
白色の部分が苞(ほう)、黄色い部分が花にあたります。どこか奇妙で妖艶な雰囲気を持つ魅力的な花です。
比較的珍しい花ですが、お花屋さんにもこの時期並びますので、是非探してみて下さい。
flower & photograph by yosuke sugawara