【七十二候とは?】
私達は季節を大きく4つに分け、季節の訪れに気づき楽しんでいます。
古くから親しまれてきた暦「二十四節気・七十二候」をご存じでしょうか?
昔の人は季節を72種にも分け、5日ごとに変わる季節を楽しんで生活していました。
一年に72もの季節に分けて生活をおくっていた感覚とは?
季節の移り変わりを感じながら生活をおくる心地良さとは?
そんなコトを考えながら、花屋の目線で、季節にあった草花を探して紹介します。
【処暑】
8月23日頃、二十四節気では「処暑(しょしょ)」。暑さが少しやわらぎ、朝夕の空気、夜の虫の鳴き声に秋の気配を感じる頃です。
|第四十候 綿柎開(わたのはなしべひらく)
8月23日〜 27日頃は、旧暦では「綿柎開」。綿の実を包む萼(がく)が開く頃。萼(がく)が開き、綿毛が顔を出し始めます。種を包む綿毛をほぐし、綿の糸を紡ぐ季節。実りの秋、収穫時期の到来です。
暦と違ってお花屋さんでは「綿の木」は、その姿が暖かげな事もあり10月頃〜12月頃まで販売され、特に寒い冬の季節によく並んでいます。
季節の移り変わりを感じるのは毎週足を運んでいる花市場でもそうなんですが、(先週頃からすでに秋を代表する花、コスモスも出荷が始まっています。)スーパーの「果物売り場」でも分かりやすく、移り変わりを感じることができます。
この前の週末は桃やスイカと一緒に秋の果実「梨」がすでに並んでいました。秋の訪れの気配を感じると同時に、夏の楽しみを惜しむ気持ちも。個人的には、夏が旬の「桃」を可能なかぎり食後に楽しんでいます。
夏を象徴的に表す花といえば「ヒマワリ」。
ヒマワリは品種改良も盛んに行われ各地で様々な品種が生産されています。
中でもお勧めの品種は「東北八重(とうほくやえ)」。
名前の由来は東北地方で生産されているからではなく、「株式会社トーホク」という企業が品種登録を行ったことが由来です。
「東北八重」の特徴は花の中心が黒色になっている一般的なヒマワリではなく、オレンジ色の花弁が全体にぎっしりと詰まっているところ。豪華で、花全体がオレンジ色ですので、見ていると元気になるような明るい雰囲気が特徴です。ヒマワリは花瓶に活けた際、水が浸かった部分の茎が腐りやすいので浅めの水で活けて下さい。茎を毎日切り戻してあげると長持ちしやすいです。
flower & photograph by yosuke sugawara