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2016年のファッション業界を振り返る、5つのキーワード【ファッションマーケティングの最新潮流まとめ】



yearin2016

F.M.J.の人気記事や編集部独自の視点をもとに、ファッション業界の今を読み解くための「5つのキーワード」を特集。2016年を振り返りながら、2017年をHAPPYなニュースが溢れる豊作の年へと誘いたい。

|1 混迷するファッション業界

ファッション業界を取り巻く環境は、依然厳しい。2016年、特にインパクト与えたのは、「オールドネイビー(OLD NAVY)」「アメリカンアパレル(American Apparel)」、「トップショップ(TOPSHOP)」などグローバルSPAブランドの日本撤退をはじめ、ワールド、三陽商会、TSIホールディングス、イトキンをはじめとする大手アパレルのブランド廃止、大量閉店のニュースが業界を震撼させた。

また、日本百貨店協会が発表した11月の全国百貨店売上高は9ヶ月連続前年割れ、外国人売上高も8ヶ月連続前年割れになるなど、インバウンド消費の陰りが顕著に。また地方店閉店も相次ぐなど百貨店の不振が続いている。

不採算事業の整理が国内外で加速した2016年。服が売れないのではなく「買いたい服がない」と日経ビジネスが2016年10月3日号で特集したことも記憶に新しいが、というよりも、さまざまな要因が重なって「服を買う気分ではない」という時代の気分が、業界全体の課題となっているといえる。

各社が厳しい経営判断を迫られるなか、ファッションの価値提案をどうアウトプットして、消費者の「生活の中に居場所を作っていけるか」が、2017年の勝敗の分け目になりそうだ。

2017年1月までに国内全店を閉店し、日本撤退するオールドネイビー

americanapparel

|2 キュレーションメディア問題と「文春砲」にみるコンテンツの価値

「WWDマガジン」の一般発売中止、「アネキャン(AneCan)」「ゲイナー(GAINER)「エル・ガール(ELLE GIRL)」「セダ(SEDA)」「ロフィシャル ジャパン(L’OFFICIEL JAPAN)」「ランズキ(RANZUKI)」など、ファッション誌の休刊は2016年も続いた。

雑誌不振は、販売部数や広告収入の低迷、デジタルネイティブな若年層への対応が理由とされるが、2016年はさらに、デジタルメディア市場の急成長を牽引したキュレーションメディアにも大きな動きが出た。

これまで、一般消費者がネット上の情報をまとめて記事を作成するコンシューマー・ジェネレイテッド・メディア(CGM)だから、という名目でグレーゾーンだった無断転載や画像使用が、医療系キュレーションメディア「ウェルク(Welq)」の炎上によって世の中の標的に。その結果、DeNAが運営するファッション系キュレーションメディア「メリー(MERY)」を含む全10メディアが公開停止に追い込まれた。今後もこの種のメディアは淘汰されていくといわれている。

merycm2016

一方で、流行語大賞にも選ばれた「ゲス不倫」をはじめ、「文春砲」とよばれるヒット記事を生み出し続けた、「週刊文春」。本誌発売前にネット上で情報を小出しに配信し、有料記事として、一般読者、テレビなどの他メディアに販売するというマネタイズの仕組み。その編集力と巧みなセールス戦略は、WWDジャパンも5月30日号「雑誌特集」で編集長インタビューを敢行、宝島社がゲス不倫を逆手にとったベッキー起用の企業広告を展開するなど、ファッション業界も注目した。

ベッキーを起用。宝島社の企業広告「あたらしい服を、 さがそう。」

これら大きく3つの事象に共通していえる視点は、お金を払ってでも読みたい情報=価値あるコンテンツになっているかどうか、ということだ。

我々は、デジタルネイティブといわれる主に1980年から2000年生まれのミレニアル世代はもちろん、アクティブシニアもスマホファーストで生活していることを忘れてはならない。

ーキーワード3〜5に続く

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