|3 銀座、中目黒…話題のニュースポットが続々オープン
メディアもその読者も、新しい“場”が好きだ。2016年も一度は訪れたいニュースポットが続々誕生した。
藤原ヒロシによる新コンセプトストア「ザ・パーキング銀座(THE PARK・ING GINZA)」、銀座エリア最大級となる新商業施設「東急プラザ銀座」、「ビルズ銀座」、「星のや東京」、「銀座プレイス」といったように、銀座エリアのニュースが多かったのも特徴。
また、博多発うどん居酒屋「二◯加屋長介」など全28テナントが出店した「中目黒高架下」、スターバックス「コーヒー焙煎所併設」新コンセプトストアのリリースや「ブルーボトルコーヒー 中目黒カフェ」オープンなど、中目黒の話題も再燃している。
このほか、京都・祇園の町屋に限定オープンした「エルメス(HERMES)」や、「枚方 T-SITE」、「マリン&ウォーク ヨコハマ」や「材木座テラス」、「神戸バル」などローカルの商業施設も注目を集めた。
さらに、海外からの初上陸組みでは、フランス冷凍食品専門店「ピカール(Picard)」や、「パタゴニア(Patagonia)」食品事業「パタゴニア プロビジョンズ」が話題を呼んだ。このほか、アトレ品川の「フード&タイム 伊勢丹」や恵比寿ガーデンプレイス「ブリックエンド(BRICK END)」の開業など、F.M.J.に限らず、他のファッションメディアでも、服ではなく食関連のニュースが多く話題に上がっていたのも今年の潮流といえる。
一方で、新しくオープンするショップテナントとしての新しさは年々減少している感も否めない。メディアのキラーワードともいわれる、日本初上陸、新業態、新ブランドといったコンテンツが限界にきているのかもしれない。新宿のビームスジャパンや、三越伊勢丹HDとビームスが協業プロジェクトなど、日本の良いモノ、コト、場所をあらためて見直す流れがあるのもいまの気分をあらわしている。
全国的にショップやブランドが飽和化状態にあるなかで、駅近立地などの利便性ではなく、“わざわざでも行きたくなる”買い物体験ができる、空間づくりや品揃えの個性がショップには求められている。
|4 アップデートし続ける「インスタグラム」
インスタグラムが日経トレンディ「2016年ヒット商品ベスト30」でランキング4位を獲得、国内ユーザーは1,000万人を超えるといわれている。ここまで、日本で急速に浸透したのは、テレビ番組がインスタグラムの投稿を話題にしたり、渡辺直美をはじめとする芸人や水原希子やローラといったモデルら著名人がブログからプラットフォームを移行したことなども助長しているが、一番は、インスタグラム自体の機能のアップデートではないだろうか。
ハッシュタグやスポット検索の充実によってトレンドの情報は、インスタグラムで検索する新習慣が定着。8月に24時間で投稿が消える「ストーリー」機能も追加、12月には、画像保存機能も実装し、競合SNSのスナップチャットやピンタレストを猛追する。
また、BtoBでは、広告商品も充実され、インスタグラムのマーケティング活用も進んだ。
ただ、これだけインスタグラムがテレビでも取り上げられ、日々アップデートするなかで、いまだに注力しないファッションブランドも少なくない。繰り返しになるが、デジタルネイティブといわれるミレニアル世代は、もう大人になっているという目の前の現実に気づかなければならない。
ーキーワード5に続く