CULTURE

タムラサトル個展「ワニがまわる理由(ワケ)は聞かないでほしい」が、東京と大阪で開催決定



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現代美術作家タムラサトルの個展「ワニがまわる理由(ワケ)は聞かないでほしい」が、東京・表参道の「マキギャラリー(MAKI Gallery)」では8月27日から9月24日まで、大阪・南堀江の現代美術のギャラリー「テヅカヤマギャラリー(TEZUKAYAMA GALLERY)」では9月16日から10月15日までの期間、共同開催される。

同展では、今年6月に東京・六本木の国立新美術館で好評を博した個展に続き、同作家が30年近くにわたり制作を続けてきた代表作「まわるワニ」 シリーズにフォーカス。開催する2会場で合計千頭以上のワニが回転し、彩りと動きの爆発が、鑑賞者を非現実的的なダイナミズムで圧巻させる。作品のワニは電動の機械装置にも関わらず、作家自身の手で一つ一つ形成され、ユニークな名前を付けられることにより、独特な温かみと個性を持つのが特徴だ。作品そのものの意味性・目的性を徹底的に排することをテーマに制作をしてきた、同作家の原点とも言える「まわるワニ」の過去作から最新作までが一堂に会する機会となる。

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タムラサトルは、次のように語る。

「ワニがまわる理由は、聞かないでほしい。大学3年の秋「電気を使った芸術装置」という課題がありました。電気に関する知識がなく未経験の分野だったため、かなり困惑しました。プラン発表の前夜、 朝起きて最初に思い描いたものを作ると決めて就寝。翌朝、なぜか「ワニがまわる」という絵が浮かび、それを作ることにしました。それは、4.5メートルのワニが毎分30回転(1994年当時)する作品で、そのわけのわからなさに、自分で作ったにもかかわらず、何か得体の知れない物に出くわしたかのような、強烈な興奮を覚えました。この時、初めて作家になるということを強く意識しました。その後、なぜ「ワニがまわる」のか、意味を考えながら、作り続けました。その結果「ワニがまわる」ことに意味があるのではなく、「よくわからないが、なぜかワ ニがまわっている」という不可思議なこの状況こそが、作品の面白さの本質であることに気づいたのです。「なぜ、ワニがまわるのか」という問いに、答えはありません。この大きな疑問を、そのまま疑問として持ち帰ってほしいと思っています」

「ワニがまわる理由(ワケ)は聞かないでほしい」
開催概要
※入場料無料

会場:MAKI Gallery / 表参道, 東京
住所:東京都渋谷区神宮前4-11-11
会期:2022年8月27日(土)~ 9月24日(土)
時間:11:30~19:00(日・月 休館)

会場:TEZUKAYAMA GALLERY Viewing Room
住所:大阪府大阪市西区南堀江1–19–27 山崎ビル2F
会期:2022年9月16日(金)~ 10月15日(土)
時間:12:00~19:00(日・月・祝日 休館)

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