ベネッセアートサイト直島が、昨夏台風9号の影響で破損したベネッセハウス ミュージアムの屋外作品である芸術家・草間彌生氏の「南瓜」の復元制作を経て、10月4日より、旧作と同じ場所での展示を再開した。
同作品は、1994年にベネッセハウスの企画展として開催された「Out of Bounds 展」において展示を開始。海に突き出た古い桟橋に設置された同作品は、海の青や樹々の緑のなか、一際目を引くとともに、あらためて直島にしかない風景で人々を魅了している。
同館では開館以降、「人・自然・芸術」 をキーワード に、 瀬戸内の自然のなかで芸術に親しみ、新鮮な感動や自分らしい生き方を発見できることを目指す現代美術展を実施。「海景」のなかで、作品が単独に存在するのではなく、周囲の自然と調和、もしくは拮抗することで新たな展示空間が成立することを意識して屋外作品展示がなされた。同作品は、特にテーマと結びつきが強く、その後も同館の屋外作品として展示が継続されていた。復元制作および展示後は、作品の管理・保護にあたり、これまで以上の防災施策を実施していく。